オレガノ:風味豊かな万能ハーブ
料理を知りたい
先生、「おりがの」って、料理で使う時にどんなものなんですか?
料理研究家
良い質問だね。「おりがの」は、正しくは「オレガノ」と言うんだよ。シソの仲間で、少し苦みのある、強い香りが特徴のハーブだよ。肉料理やトマトを使った料理によく使われるね。
料理を知りたい
シソの仲間なんですね!どんな料理に使うと良いんですか?
料理研究家
ピザやパスタはもちろん、ミートソースやスープ、オムレツなどにも使えるよ。乾燥したものと生のものがあるけど、乾燥したものは香りが強いから、少量から使うのがおすすめだよ。
origanoとは。
「料理」や「台所」で使われる言葉、『オレガノ』(はなはっかの一種で、良い香りがする草)について
オレガノとは
oreganoは、しそ科に属する多年生の草です。同じしそ科の仲間には、マジョラムがあります。地中海沿岸地域が原産地であり、古代ギリシャやローマ時代から、薬や食べ物として広く使われてきました。「山の喜び」という意味を持つギリシャ語に由来する名前は、山の斜面に自生する oreganoが花を咲かせた様子から名付けられたと伝えられています。
oreganoは、独特の強い香りとほのかな苦みを持つのが特徴です。この風味は、肉料理やトマトを使ったソース、ピザなどによく合います。乾燥させた oreganoは生のものよりも香りが強いため、少量を加えるだけでもしっかりと風味を付けることができます。生の oreganoを使う場合は、乾燥したものよりも多めに加えるのがおすすめです。 また、oreganoには、体の酸化を防ぐ働きや、菌の増殖を抑える働きがあると言われ、健康にも良いとされています。
oreganoは育てやすく、家庭菜園でも手軽に栽培できるのも魅力です。日当たりの良い場所を好み、乾燥にも強いため、植物を育てるのが初めての方にもおすすめです。増やし方も簡単で、挿し木や株分けで増やすことができます。収穫時期は春から秋にかけてです。乾燥させた oreganoとは異なる、爽やかな風味を持つ生の oreganoを収穫して、料理に使う喜びも味わえます。 oreganoを育てれば、料理の幅が広がるだけでなく、日々の暮らしにも彩りを添えてくれるでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
科 | しそ科 |
種類 | 多年生の草 |
原産地 | 地中海沿岸地域 |
歴史 | 古代ギリシャ・ローマ時代から薬や食材として利用 |
名前の由来 | 山の斜面に自生する oregano の花の様子から「山の喜び」という意味のギリシャ語に由来 |
特徴 | 独特の強い香りとほのかな苦み |
用途 | 肉料理、トマトソース、ピザなど |
乾燥 oregano | 生より香りが強い、少量でOK |
生 oregano | 乾燥より多めに使用 |
効能 | 抗酸化作用、抗菌作用 |
栽培 | 容易、日当たりと乾燥を好む、挿し木・株分けで増殖、春~秋に収穫 |
オレガノの使い方
オレガノは、様々な料理に使える便利な香草です。その爽やかで少し強い香りは、多くの食材と相性が良く、料理全体の味を引き締めてくれます。肉料理では、特に羊や鶏の独特の臭みを消し、風味を良くするのに役立ちます。下味として肉にすり込んだり、煮込み料理のソースに加えたりすることで、奥深い味わいを生み出します。
トマトを使った料理にもオレガノは欠かせません。トマトソースやピザ、パスタにオレガノを加えると、トマトの酸味とオレガノの香りが調和し、独特のコクが生まれます。また、ナス、ピーマン、ズッキーニなどの野菜料理にもおすすめです。炒め物や焼き物に使うと、香ばしい香りが食欲をそそります。オレガノはチーズとの相性も抜群です。ギリシャ料理で使われるフェタチーズのサラダに散らしたり、ピザに振りかけたりすると、風味豊かな一品に仕上がります。
乾燥したオレガノを使う場合は、使う直前に手で揉むと香りがより引き立ちます。ぎゅっと握ることで、乾燥した葉が崩れ、中に閉じ込められていた香りが放たれるからです。生のオレガノは、乾燥したものよりも香りが優しく、彩りも豊かです。サラダやスープに散らしたり、料理の仕上げに添えたりすると、見た目にも華やかになります。生のオレガノを使う際は、茎の部分は硬いので、葉の部分だけを使うようにしましょう。指で軽くつまむだけで簡単に葉を取り外すことができます。
このように、オレガノは様々な料理に活用できる万能な香草です。乾燥したものと生のもの、それぞれの特性を理解して使い分けることで、料理の幅がぐっと広がります。ぜひ、色々な料理でオレガノの風味を試してみて下さい。
食材 | オレガノの使い方 | 効果 |
---|---|---|
肉料理(鶏肉、羊肉など) | 下味としてすり込む、煮込み料理のソースに加える | 臭み消し、風味向上 |
トマトを使った料理(トマトソース、ピザ、パスタ) | トマトソース、ピザ、パスタに加える | トマトの酸味とオレガノの香りが調和し、コクを出す |
野菜(ナス、ピーマン、ズッキーニ) | 炒め物や焼き物に使う | 香ばしい香りづけ |
チーズ(フェタチーズなど) | サラダに散らす、ピザに振りかける | 風味向上 |
全般 | 乾燥オレガノは使う直前に手で揉む | 香りを引き立たせる |
全般 | 生オレガノは葉の部分だけ使う | 茎は硬いため |
オレガノとマジョラムの違い
どちらもシソ科の仲間で見た目も香りもよく似たオレガノとマジョラムですが、風味にははっきりとした違いがあります。料理に使う際は、それぞれの個性を知って使い分けることが、より風味豊かな一品を作る秘訣です。
まず、オレガノはマジョラムに比べて香りが強く、かすかな苦みを含んでいます。この力強い風味は、肉料理やトマトソースといったしっかりとした味付けの料理と相性抜群です。煮込み料理など、長時間加熱する料理にも向いています。乾燥させると香りがさらに強まるため、少量でも十分な風味を得られます。
一方、マジョラムはオレガノよりも香りが穏やかで、ほのかな甘みと花の香りが特徴です。魚介料理や卵料理、サラダなど、素材本来の味を活かした繊細な料理によく合います。フレッシュなマジョラムは、生のままサラダに散らしたり、仕上げに添えたりすると、彩りと共に爽やかな風味を加えることができます。ただし、マジョラムは乾燥させると香りが弱くなるため、フレッシュなものが手に入る場合は、生のまま使うのがおすすめです。
オレガノとマジョラムは、同じ料理に使う場合でも、加えるタイミングを変えることで、香りの変化を楽しむことができます。例えば、オレガノは加熱すると香りが引き立つので、煮込み料理の最初の方に加えるのが良いでしょう。一方、マジョラムは加熱しすぎると香りが飛んでしまうので、仕上げに加えるのがおすすめです。
最近では、専門の店で様々な種類のオレガノやマジョラムを見かけるようになりました。ギリシャ産オレガノやスイートマジョラムなど、産地や種類によって風味もそれぞれ異なるので、色々な種類を試して、自分好みの香りを見つけるのも料理の楽しみの一つと言えるでしょう。
項目 | オレガノ | マジョラム |
---|---|---|
香り | 強い、かすかな苦み | 穏やか、ほのかな甘みと花の香り |
相性の良い料理 | 肉料理、トマトソース、煮込み料理などしっかりとした味付けの料理 | 魚介料理、卵料理、サラダなど素材本来の味を活かした繊細な料理 |
乾燥 | 香りが強まる | 香りが弱まる |
フレッシュなものの使い方 | – | サラダに散らす、仕上げに添える |
加熱 | 加熱すると香りが引き立つ | 加熱しすぎると香りが飛ぶ |
料理への加えるタイミング | 最初の方 | 仕上げ |
種類 | ギリシャ産など | スイートマジョラムなど |
オレガノの保存方法
乾燥したオレガノは、保存方法を適切に行うことで、その豊かな香りを長い間楽しむことができます。保存の際に気を付けるべき点は、直射日光、高い温度、そして湿気です。これらの条件が揃ってしまうと、オレガノの香りが損なわれ、せっかくの風味が薄れてしまいます。そのため、保存容器は、しっかりと蓋が閉まり、空気が入らない密閉容器を選びましょう。また、保存場所は、光が当たらず、涼しくて乾燥している場所が最適です。キッチンの棚の中でも、奥まった場所や引き出しの中などが良いでしょう。
乾燥オレガノを開封した後は、なるべく早く使い切るように心がけましょう。開封後は空気に触れる機会が増え、湿気を吸いやすくなります。一度に使い切れない場合は、小分けにして冷凍庫で保存する方法も有効です。
生のオレガノは、乾燥したものよりも保存できる期間が短いため、冷蔵庫での保存が基本となります。まず、オレガノを水で優しく洗い、しっかりと水気を拭き取ります。次に、湿らせた調理用の紙でオレガノを包み、さらにビニールの袋に入れて、野菜室で保存します。こうすることで、乾燥を防ぎ、鮮度を保つことができます。調理用の紙が乾いてきたら、新しいものに取り替えましょう。
生のオレガノを冷凍保存することも可能です。洗って水気を切ったオレガノを、冷凍保存用の袋に入れて冷凍庫で保存します。冷凍保存であれば、数か月は保存可能です。使う際には、冷凍したまま調理に加えることもできますし、自然に解凍してから使うこともできます。冷凍することで、生のオレガノの新鮮な香りを長く楽しむことができます。ただし、解凍したオレガノは食感が変わることがあるので、炒め物や煮込み料理などに向いています。
種類 | 保存方法 | 保存場所 | 注意点 |
---|---|---|---|
乾燥オレガノ(未開封) | 密閉容器 | 光が当たらず、涼しくて乾燥している場所(棚の奥、引き出しの中など) | 直射日光、高温多湿を避ける |
乾燥オレガノ(開封済) | 密閉容器、または小分けにして冷凍保存 | 光が当たらず、涼しくて乾燥している場所(棚の奥、引き出しの中など)、または冷凍庫 | なるべく早く使い切る |
生オレガノ |
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冷蔵庫の野菜室、または冷凍庫 |
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オレガノの効能
風味豊かで独特な香りを持ち、様々な料理に彩りを添えるオレガノは、実は健康にも良いとされる様々な効能を秘めています。古くから薬草としても利用されてきた歴史があり、その効果は現代科学でも解明されつつあります。
オレガノの健康効果でまず挙げられるのは、強い抗酸化作用です。体内で発生する活性酸素は、細胞を傷つけ、老化や様々な病気の原因になると言われています。オレガノに含まれるロスマリン酸やチモールなどの成分は、この活性酸素を除去する働きがあり、細胞の健康を守ります。これにより、動脈硬化やがんといった生活習慣病の予防にも繋がると期待されています。
また、オレガノは抗菌作用も持ち合わせています。カルバクロールという成分は、食中毒の原因となるサルモネラ菌や大腸菌などの細菌の増殖を抑えることが報告されています。そのため、オレガノを料理に使うことで、食中毒の予防効果も期待できます。さらに、抗炎症作用もあるため、風邪や気管支炎などの炎症を抑える効果も期待できます。
消化促進効果も見逃せません。オレガノの香りは胃液の分泌を促し、食欲を増進させます。また、腸内の善玉菌の増殖を助け、腸内環境を整える効果も期待できます。便秘や下痢の改善にも役立つかもしれません。
さらに、オレガノには心を落ち着かせる効果もあると言われています。香り成分にはリラックス効果があり、ストレスを和らげ、安眠へと導いてくれるでしょう。不眠症に悩む方にもおすすめです。
ただし、妊娠中や授乳中の方は、多量摂取は控えるようにしましょう。また、何らかの疾患がある場合は、事前に医師に相談することが大切です。オレガノは、適量を摂取することで、健康維持に役立つ素晴らしいハーブです。毎日の食事に取り入れて、その健康効果を実感してみてはいかがでしょうか。
効果 | 成分 | 詳細 |
---|---|---|
強い抗酸化作用 | ロスマリン酸、チモール | 活性酸素除去、細胞の健康維持、動脈硬化やがん予防 |
抗菌作用 | カルバクロール | サルモネラ菌、大腸菌などの増殖抑制、食中毒予防 |
抗炎症作用 | 風邪、気管支炎などの炎症抑制 | |
消化促進効果 | 胃液分泌促進、食欲増進、腸内環境改善、便秘・下痢改善 | |
精神安定効果 | 香り成分 | リラックス効果、ストレス緩和、安眠効果、不眠症改善 |
注意点: 妊娠中・授乳中は多量摂取を控える。疾患がある場合は医師に相談。