高温

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揚げる

油の温度で変わる揚げ物の味

揚げ物の出来を左右する重要な要素の一つに、油の温度管理があります。油の温度は、食材の仕上がり具合に直結するため、美味しい揚げ物を作るためには適切な温度を保つことが不可欠です。 温度が低いと、食材に火が通るまでに時間がかかり、衣が油を多く吸ってべちゃっとした仕上がりになってしまいます。また、内部まで火が通る前に衣が焦げてしまうこともあります。逆に、温度が高すぎると、衣はすぐに焦げる一方で、中は生焼けの状態になりかねません。衣の色は濃い茶色になり、見た目も美味しくありません。 理想的な揚げ上がりは、薄い黄色からきつね色に色づいた、サクサクとした軽い食感の衣と、中までしっかりと火が通ったジューシーな食材です。これを目指すには、それぞれの食材に適した温度で揚げることが重要になります。例えば、鶏の唐揚げであれば、170度から180度くらいが適温です。かき揚げのように、野菜を揚げる際は、160度から170度くらいのやや低めの温度でじっくりと揚げるのがおすすめです。 油の温度を測るには、専用の温度計を使うのが一番確実です。温度計がない場合は、菜箸の先を油に入れてみて、細かい泡がシュワシュワと上がってくる状態が160度から170度くらい、勢いよく泡が出てくる状態が170度から180度くらい、箸を入れた瞬間に勢いよく泡が上がる状態が180度以上と判断できます。 また、揚げている最中にも油の温度は変化するため、常に温度計で確認するか、箸を使って温度を確かめながら調整することが大切です。一度にたくさんの食材を入れると油の温度が急激に下がるため、少量ずつ揚げるようにしましょう。温度が下がりすぎた場合は、火力を上げて温度を調整します。焦げ付きそうになったら、火力を弱めるか、鍋を火から離して温度を下げましょう。このように、油の温度を適切に管理することで、誰でも美味しい揚げ物を作ることができます。