炊飯器

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調理器具

キッチンを彩るフッ素コートの魅力

フライパンで焼き魚を作るとき、皮が焦げ付いてしまうと、見た目が悪くなってしまうだけでなく、後片付けも大変です。そんな悩みを解決してくれるのが、フッ素加工です。フッ素加工とは、フライパンや鍋などの表面に、フッ素樹脂と呼ばれる特殊な合成樹脂を薄く塗る技術のことです。このフッ素樹脂は、他の物質とくっつきにくい性質を持っています。そのため、食材が焦げ付かず、するりと剥がれるため、料理をきれいに仕上げることができます。 フッ素加工のメリットは、焦げ付きにくさだけではありません。油を少量しか使わなくても調理ができるので、カロリーを抑えたい方にもおすすめです。また、汚れがこびり付きにくいので、洗剤を使わず、お湯と柔らかいスポンジで簡単に洗うことができます。忙しい毎日の中で、洗い物の時間を短縮できるのは嬉しい点です。 さらに、フッ素加工は熱にも強いので、高温での調理にも耐えることができます。耐久性にも優れており、適切な使い方をすれば、長く使い続けることができます。しかし、金属製のヘラやたわしなどを使うと、加工が剥がれてしまう可能性があります。そのため、フッ素加工の調理器具には、木やシリコン、ナイロン製の調理器具を使うことが推奨されています。また、急激な温度変化も加工を傷める原因となります。熱いフライパンを急に水で冷やすことは避けましょう。 フッ素加工は、キッチン用品だけでなく、様々な分野で活躍しています。例えば、自動車の塗装や電子機器の部品などにも利用されています。私たちの生活を支える、縁の下の力持ちと言えるでしょう。適切な使い方を心がけ、フッ素加工の利点を最大限に活かしていきましょう。
キッチン家電

IH加熱方式の仕組みと利点

電磁誘導加熱とは、簡単に言うと磁力を使って物を温める方法です。正式には電磁誘導加熱方式と呼び、私たちの身近なところではIH調理器に利用されています。 仕組みを詳しく見ていきましょう。IH調理器の中には、電磁石を作るためのコイルが隠されています。このコイルに電気を流すと磁力が発生しますが、ただ電気を流すだけでは不十分です。電磁誘導加熱で重要なのは磁力の変化です。電流の向きを素早く変えることで、発生する磁力の強さも素早く変化させるのです。この変化する磁力が、金属製の鍋やフライパンに近づくと不思議な現象が起こります。 鍋やフライパンなどの金属は電気を通しやすい性質があります。変化する磁力が金属に近づくと、金属の中にも電気が流れ始めるのです。これは電磁誘導と呼ばれる現象で、まるで磁力が金属の中に電気を誘導しているかのようです。金属の中に発生するこの電気は、渦を巻くように流れるため渦電流と呼ばれます。 渦電流は金属の中を流れる際に抵抗を受けます。電気の通りやすさは金属の種類によって異なり、抵抗が大きい金属ほど電気が流れにくくなります。この抵抗によって渦電流のエネルギーの一部が熱に変換されるのです。これが電磁誘導加熱の原理です。 ガスコンロのように炎で加熱するわけでも、電気コンロのように熱した金属板に鍋を接触させて加熱するわけでもありません。鍋自身が発熱するため、熱効率が非常に高く、無駄な熱を発生させずに調理ができます。また、炎が出ないので安全面でも優れています。このように、電磁誘導加熱は、これまでの加熱方法とは全く異なる革新的な調理方法と言えるでしょう。