栄養

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穀類

カロリーと上手な付き合い方

熱量を指す言葉、それがカロリーです。カロリーとは、ある食品を体の中で燃やした時に生まれる熱の量のことで、私達が日々口にする食べ物には全てカロリーが決められています。水温を上げるのに必要な熱の量でカロリーを定義すると、1カロリーは14.5度の水を1グラム、1度上げるのに必要な熱量となります。 私達は体を動かすためにエネルギーが必要です。歩く、走る、考えるといった行動はもちろん、心臓が動く、息をするといった生命活動でさえも、体内でカロリーが消費されることで成り立っています。このため、生きていくためには必ずカロリーを摂取しなければなりません。必要なカロリーの量は、年齢、性別、活動量などによって個人差があります。一般的に、男性は女性に比べて体が大きく、筋肉量も多い傾向があるため、多くのカロリーが必要です。また、体をよく動かす人は、そうでない人に比べて多くのカロリーを消費するため、より多くのカロリー摂取が必要となります。 食べたものから得られるカロリーと、体で使うカロリーのバランスが大切です。日々の生活で消費するカロリーよりも多くのカロリーを摂取すると、使われなかったエネルギーは体脂肪として蓄えられます。反対に、消費カロリーが摂取カロリーよりも多いと、体に蓄えられた体脂肪が燃やされてエネルギーとして使われます。つまり、体重を管理するためには、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを保つことが重要になります。 カロリーについて正しく理解し、毎日の食事に気を配ることで、健康な体を作ることができます。食品のカロリー表示などを参考に、自分に必要なカロリー量を把握し、バランスの良い食事を心がけましょう。
穀類

ごまのすべて:健康効果から活用法まで

ごまは、アフリカ生まれの植物で、シルクロードを渡って、日本の縄文時代にやってきました。 遥か昔から日本で育てられてきた、私たちにとって馴染み深い食べ物です。小さな粒の中に、豊かな栄養と風味を秘めたごまは、日本の食文化に深く根付いています。 ごまの種類は、主に色によって分けられ、茶、白、黒、金の四種類があります。それぞれの色の違いは、見た目だけでなく、風味や用途にも違いを生み出しています。 元々は茶ごまが原種で、長い年月をかけて選別と交配を繰り返すことで、白ごまや黒ごまが生まれました。茶ごまは、ごま本来の力強い香りと風味が特徴で、和え物や佃煮などに利用されることが多いです。白ごまは、上品な甘みとまろやかな風味があり、和菓子や練りごまの材料として使われます。黒ごまは、香ばしい香りと深いコクが特徴で、和菓子やごま豆腐によく使われます。金ごまは、白ごまの一種で、黄金色に輝く美しい見た目と、ナッツのような香ばしい風味が特徴です。近年、その希少性と独特の風味から注目を集めています。 このように、ごまは色によって風味や用途が異なり、料理に合わせて使い分けることで、料理の味わいをより一層引き立てます。ごま油や練りごま、すりごまなど、様々な形で私たちの食卓を彩るごまは、古くから伝わる知恵と工夫によって、多様な種類と用途を生み出してきた、まさに日本の食文化の宝と言えるでしょう。
魚介類

魚の血合い肉:おいしく食べる秘訣

魚を三枚におろすと、身の真ん中に赤黒い部分が見つかることがあります。これが血合い肉と呼ばれる部分です。マグロやカツオ、ブリなど、赤身と呼ばれる種類の魚によく見られます。 この血合い肉、一体何なのでしょうか。実は、魚が活動するための大切な役割を担っています。魚も私たちと同じように、酸素を取り入れてエネルギーを作り出しています。その酸素を筋肉に運ぶのが、ミオグロビンという赤い色素を持つたんぱく質です。血合い肉にはこのミオグロビンが多く含まれているため、独特の赤黒い色をしているのです。 陸上で暮らす動物の血液にある、酸素を運ぶ役割を持つヘモグロビンとよく似た働きをしています。ミオグロビンは筋肉の中に酸素を蓄えることができ、魚が活発に泳ぐ際に必要な酸素を供給しています。そのため、よく動き回る魚ほど、この血合い肉の部分が発達しているのです。マグロやカツオは外洋を回遊する魚なので、血合い肉が目立ちやすい魚と言えるでしょう。 血合い肉には、酸素を運ぶミオグロビン以外にも、体に良い栄養素が豊富に含まれています。鉄分はもちろん、ビタミンやミネラルなど、健康維持に欠かせない栄養素が詰まっているのです。 魚の栄養をしっかりと摂りたい方は、血合い肉も残さず食べるのがおすすめです。少し生臭さがあるため、苦手な方もいるかもしれません。下処理で臭みを抑える工夫をしたり、濃い味付けの料理にしたりすることで、美味しく食べることができます。魚の栄養を余すことなくいただきましょう。