
加減酢:万能調味料で料理上手
加減酢とは、お酢をベースに、だし汁、みりん、醤油などを加えて酸味を和らげ、旨味や甘み、塩味などを加えた合わせ酢のことです。基本となるお酢は米酢が一般的ですが、穀物酢など他の種類を使うこともできます。
加減酢作りで大切なのは、それぞれの材料の割合を調整して、自分好みの味に仕上げることです。そのため「加減」酢と呼ばれています。市販の調味酢とは違い、甘さ、酸っぱさ、塩辛さなどを自由に調節できるのが、手作りの加減酢の大きな利点です。
だし汁を加えることで、お酢の鋭さを抑え、料理に奥行きのある味わいをプラスすることができます。昆布でだしを取れば上品な風味に、鰹節でだしを取れば、力強い風味になります。しいたけや野菜でだしを取れば、また違った味わいが楽しめます。それぞれの料理に合わせてだし汁の種類を変えることで、より素材の味を引き立てることができます。
みりんは、甘みと照りを加えるだけでなく、コクとまろやかさも与えてくれます。砂糖を使うこともありますが、みりんを使うことで、より上品な甘さと風味を醸し出すことができます。
醤油は、塩味と香ばしさを加え、全体の味を引き締める役割を果たします。醤油の量を調整することで、加減酢全体の塩梅を調整することができます。
このように、色々なだしや調味料を組み合わせることで、無限のバリエーションを生み出すことができます。煮物に使うと、まろやかな酸味とコクが加わり、素材の旨味を引き立てます。和え物に使うと、さっぱりとした風味で、野菜の食感と味わいを一層引き立てます。酢の物に使うと、キリッとした酸味の中に、だしの旨味とみりんのまろやかさが感じられ、箸が進むこと間違いなしです。
ぜひ、色々な配合を試して、ご自身の好みにぴったりの黄金比を見つけてみてください。