
濃口八方だしの魅力
濃口八方だしは、和食の味付けに欠かせない万能調味料である八方だしの一種です。八方だしとは、様々な料理に幅広く使えることから、八方(あらゆる方向)に味が広がるという意味で名付けられました。基本となる八方だしは、まず鰹節と昆布で丁寧に一番だしを取るところから始まります。この一番だしに、甘みを加えるみりんと砂糖、そして風味と塩気を与える醤油を加えて作られます。
この基本の八方だしを土台として、醤油の種類や配合を調整することで、様々な風味を持つ八方だしを作ることができます。そのバリエーションの一つである濃口八方だしは、名前の通り、通常の八方だしよりも濃い口醤油を使うことで、独特の深いコクと風味を生み出します。濃い口醤油ならではの香ばしさと甘みが加わることで、煮物や照り焼きなどの料理に、さらに奥行きのある味わいを与えてくれます。素材に美しい照りを与える効果もあるため、見た目も食欲をそそります。
また、濃い口醤油は通常の醤油に比べて塩分が控えめであるという特徴も持っています。そのため、素材本来の持ち味を活かしつつ、しっかりと味付けすることができます。濃口八方だしを使うことで、家庭料理でも料亭のような上品な味付けを簡単に実現できます。保存容器に入れて冷蔵庫で保管すれば、数日間は使うことができますので、多めに作って様々な料理に活用するのがおすすめです。