ルー

記事数:(3)

味付け

料理の基本、ルーを使いこなそう

とろみ付けの基本、ルーとは西洋料理でとろみを出すために欠かせない調理材料です。小麦粉とバターを同じ分量で混ぜ合わせ、弱火でじっくりと火を通すことで作られます。この加熱時間と温度によって、ルーの色は白、クリーム色、茶色と変化し、それぞれに異なる風味ととろみ加減が生まれます。 白いルーは、加熱時間が短く、小麦粉本来の風味がほんのり残ります。とろみは比較的弱く、シチューやホワイトソースといった、色の薄い料理によく合います。ホワイトソースを作る際は、牛乳を少しずつ加えながら混ぜ合わせ、なめらかに仕上げることが大切です。牛乳を一度に加えると、ダマになりやすいので注意が必要です。 クリーム色のルーは、白いルーよりも加熱時間が長く、バターの香りが引き立ちます。とろみも中程度で、クリームシチューやグラタンなど、やや濃い色の料理に適しています。 茶色のルーは、さらに加熱を進めたもので、香ばしい風味が特徴です。とろみも最も強く、ビーフシチューやカレーなどの濃い色の料理に用いられます。茶色のルーを作る際は、焦げ付きやすいので、絶えず木べらなどで混ぜ続けることが重要です。焦げ付いてしまうと、苦味が出てしまい、料理全体の風味を損ねてしまいます。 ルーを作る際は、焦げ付きを防ぐため、火加減に注意し、常に混ぜ続けることが大切です。また、保存する場合は、冷ましてから密閉容器に入れ、冷蔵庫で保管します。一度にたくさん作るのではなく、必要な分量だけ作るのがおすすめです。市販の固形ルーも手軽で便利ですが、手作りルーは素材本来の風味を活かすことができ、料理の味をより一層引き立てます。ぜひ、色々な色のルーを作り、それぞれの風味の違いを楽しんでみてください。
調味料

万能ソース:ベシャメルソース

ベシャメルソースは、西洋料理の土台となるソースのひとつであり、白いソースの代表格です。 シチューやグラタン、クリームコロッケなど、様々な料理で活躍します。名前はフランス語ですが、その起源はイタリアにあるという説が有力です。フランスに伝えられた後、洗練され現在の形になったと言われています。 ベシャメルソース作りは、まずバターと小麦粉を同量ずつ鍋に入れ、弱火でじっくりと加熱することから始まります。焦がさないように注意深く混ぜながら、小麦粉の粉っぽさがなくなり、うっすらと色づくまで火を通します。このバターと小麦粉を練り合わせたものをルーと言い、ベシャメルソースのベースとなる重要な部分です。ルーを作る際には、木べらや泡立て器を使って絶えず混ぜ続けることが滑らかに仕上げるコツです。 次に、温めた牛乳を少しずつルーに加えていきます。一度にたくさんの牛乳を加えるとダマになりやすいので、少量ずつ加え、その都度よく混ぜ合わせることが大切です。牛乳がルーに馴染んだら、さらに牛乳を少しずつ加えていきます。泡立て器を使うと、なめらかで均一なソースを作ることができます。 全ての牛乳を加えたら、弱火でとろみがつくまで煮詰めます。この時焦げ付かないように、木べらで鍋底をこするように混ぜ続けることが重要です。とろみがついたら火を止め、塩、こしょうで味を調えます。ナツメグなどの香辛料を加えて風味を豊かにするのもおすすめです。 こうして完成したベシャメルソースは、様々な料理に応用できます。野菜や肉、魚介類など、どんな食材とも相性が良く、料理の味に深みとコクを与えてくれます。シンプルな材料と手順で本格的な味が楽しめるベシャメルソースは、ぜひ家庭で作っていただきたいソースです。
味付け

とろみ上手になる魔法:ブールマニエ

とろりとした舌触り、濃厚な風味、これらは煮込み料理やソース、スープを一段と美味しくする大切な要素です。 なめらかなとろみを自在に操ることで、いつもの料理がまるでお店で食べるような一品に変身します。とろみの魔法をかける秘密兵器、それがブールマニエです。 ブールマニエとは、バターと小麦粉を練り合わせた合わせバターのことです。フランス語で「練り混ぜたバター」という意味を持つように、バターと小麦粉をよく混ぜ合わせることが、なめらかさを生み出す重要なポイントです。小麦粉がだまになると、舌触りがざらついてしまい、せっかくの料理が台無しになってしまいます。 ブールマニエを作る際には、まず柔らかくしたバターを用意します。冷蔵庫から出したばかりの固いバターでは、小麦粉と均一に混ざりません。バターを指で押すと簡単にくぼみが出来るくらいの柔らかさが理想です。そこに同量の小麦粉を少しずつ加えながら、練り混ぜていきます。 へらや指先を使って、バターと小麦粉を丁寧に混ぜ合わせ、粉っぽさがなくなるまでしっかりと練り込みます。小麦粉の粒が見えなくなり、全体が滑らかで均一な状態になれば完成です。まるで粘土のように、なめらかでつやのある状態を目指しましょう。 このひと手間が、料理全体の質感を大きく左右します。ブールマニエを使うことで、とろみが均一になり、口にした時のなめらかさが格段に向上します。また、小麦粉がバターでコーティングされるため、加熱してもだまになりにくく、透明感のある仕上がりになります。いつもの料理にブールマニエを取り入れて、ワンランク上の味わいを楽しみましょう。