シメジ

記事数:(2)

切る

小房に分けて、もっと美味しく!

ブロッコリーやカリフラワーといった野菜は、小さな木のような形をしています。この形をよく見てみると、まるで枝分かれした先に小さな粒々が集まっているのが分かります。この粒々は、まだ開いていない花のつぼみです。たくさんのつぼみが集まって、一つの塊になっている様子を「房」といいます。そして、この「房」をさらに小さく切り分けたものを「小房」と呼びます。 ブロッコリーやカリフラワーは、この小房に分けることで、加熱調理がしやすくなります。例えば、同じ大きさの小房に切り分けることで、火の通り方が均一になり、ムラなく加熱することができます。また、小房は食べやすい大きさなので、盛り付けるときにも便利です。全体の形を揃えることで、見た目も美しくなります。 小房という言葉は、ブロッコリーやカリフラワーのようなアブラナ科の野菜だけでなく、きのこ類にも使われることがあります。しめじやまいたけなどは、根元に近い硬い部分を「石づき」といいます。この石づきを取り除き、手でほぐしたり、包丁で切り分けたりして、食べやすい大きさにします。このときも「小房に分ける」という表現をすることがあります。きのこの場合は、小さなつぼみが集まっているわけではないので、厳密な意味での「房」ではありません。しかし、小房という言葉を使うことで、きのこを調理するときの様子を分かりやすく伝えることができます。 このように、小房とは、野菜やきのこを調理しやすく、食べやすくするために切り分けた状態のことを指します。料理の手順やレシピなどで「小房に分ける」という指示を見かけたら、食べやすい大きさになるように、切り分けると覚えておきましょう。
野菜類

きのこシメジの秘密を探る

食卓で馴染み深いシメジですが、実は私たちが普段食べているシメジは、本来のシメジとは異なるものが多いのです。名前は同じでも、種類が違う、いわば親戚のような存在です。では、本当のシメジとは一体どんなきのこなのでしょうか。 本当のシメジは「ホンシメジ」と呼ばれ、天然のきのこです。人工栽培されたシメジとは異なり、ホンシメジは山奥の限られた場所にひっそりと自生しています。人里離れた場所でひっそりと育つため、簡単に見つけることはできません。そのため、市場に出回ることは非常に少なく、希少価値の高いきのことして珍重されています。その希少性と、他のきのことは一線を画す美味しさが、「きのこの王様」という称号を与えています。 ホンシメジは香り高く、口に含むと独特の風味が広がります。歯ごたえもしっかりとしており、噛むほどに旨味が口いっぱいに広がり、きのこ好きにはたまらない美味しさです。しかし、天然のホンシメジは、その希少さゆえに、一般の食卓に上ることはほとんどありませんでした。そこで、より多くの人にホンシメジの美味しさを味わってもらいたいという思いから、人工栽培の研究が長年にわたって続けられてきました。様々な試行錯誤が繰り返され、近年、ようやく人工栽培に成功。今では、人工栽培されたホンシメジが市場に出回り、私たちも手軽にその味を楽しむことができるようになりました。 人工栽培されたホンシメジは、天然のものと比べると香りや歯ごたえは多少劣りますが、それでも十分に美味しいきのこです。様々な料理に活用でき、炒め物、汁物、鍋物など、どんな料理にもよく合います。 スーパーなどで見かける一般的なシメジは、ヒラタケ科のきのこで、ホンシメジとは全く異なる種類です。栽培が容易で、安定した供給ができるため、広く普及しています。それぞれのシメジは味や香りが異なるため、料理に合わせて使い分けるのも良いでしょう。