クスクス

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クスクス:北アフリカの恵み

近所の小さな多国籍料理店で、私はクスクスという料理と初めて出会いました。数あるメニューの中から、私の目を引いたのはクスクスでした。それは写真で見ただけでも心惹かれるものでした。金色に輝く粒々の上に、赤や緑、黄など色とりどりの野菜と、こんがり焼かれた美味しそうな肉が彩り豊かに盛り付けられており、まるで宝石箱をひっくり返したようでした。「北アフリカの恵み」というキャッチコピーも、その魅力を一層引き立てていました。未知の味への好奇心と、写真の魅力に抗えず、私はクスクスを注文することにしました。 テーブルに運ばれてきたクスクスは、写真で見た以上に美しく、食欲をそそる香りがあたりに漂っていました。早速フォークで一口すくって口に運ぶと、セモリナ小麦で作られたクスクスの優しい甘さと共に、様々なスパイスの香りが口いっぱいに広がりました。それは今までに体験したことのない、異国情緒あふれる味わいでした。肉や野菜の旨味もクスクスによく馴染んでおり、一口食べるごとに様々な風味が口の中で踊り出すようでした。その独特の食感と味わいは、私をすっかり魅了しました。 それからというもの、クスクスは私にとって特別な料理となり、何度もその多国籍料理店に通うようになりました。クスクスの様々な調理法を試し、その度に新しい発見がありました。野菜をたっぷり使ったヘルシーなものから、ラム肉などの肉類を使ったボリューム満点のものまで、クスクスの奥深い世界にどんどん引き込まれていきました。 そして今では、自宅でもクスクスを作るようになりました。インターネットや料理本で様々なレシピを調べ、自分なりにアレンジを加えながら、家族のために美味しいクスクス料理を作ることに喜びを感じています。北アフリカで生まれた小さな粒々は、海を越えて私の食卓に彩りを添えてくれています。これからもクスクスとの出会いを大切に、様々な料理に挑戦していきたいと思っています。