
万能香草、オレガノを知ろう!
オレガノは、シソ科に属する多年生の植物で、太陽の光を浴びて育つ姿は、まるで地中海沿岸の故郷を思わせるかのようです。古代ギリシャ・ローマ時代の人々は、すでにその香りと効能を知り、薬草や香辛料として生活に取り入れていました。「山の喜び」という意味を持つギリシャ語に由来する名前の通り、その香りは心を明るく高揚させてくれるかのようです。オレガノの葉は、乾燥させると強い芳香とほろ苦さを持ち、特にトマトやチーズとの相性が抜群です。そのため、イタリア料理には欠かせない存在となっています。ピザやパスタ、トマトソースなどに加えることで、料理全体に奥行きと風味を与えてくれます。肉料理や魚料理、スープ、サラダなど、様々な料理にも広く活用されており、その応用範囲の広さは、まさに万能調味料と言えるでしょう。乾燥させたものだけでなく、生の葉を使うこともできます。生の葉は、乾燥させたものよりも香りが優しく、サラダやピザのトッピングに使うと、爽やかな風味を楽しむことができます。摘みたての新鮮なオレガノを味わえるのは、家庭菜園ならではの魅力と言えるでしょう。乾燥させたオレガノは、瓶や袋に入れて冷暗所で保存すると、長期間風味を保つことができます。粉末状のものもありますが、葉の状態の方が香りが飛びにくいため、おすすめです。オレガノ特有の香りの成分であるカルバクロールは、食欲を増進させ、消化を助ける効果があると言われています。さらに、抗酸化作用や抗菌作用を持つ成分も含まれており、健康にも良いとされています。料理に使う際には、風味を最大限に引き出すために、加熱調理の最後に加えるのがおすすめです。少量でも香りが強いので、量を調整しながら使うことが大切です。使いすぎると苦味が強くなってしまうので、注意が必要です。オレガノは、家庭菜園でも比較的簡単に育てることができます。日当たりの良い場所で、水はけの良い土に植えると、元気に育ちます。春から秋にかけて収穫できるので、摘みたての新鮮なオレガノを家庭で楽しむことができます。