ウルメイワシ

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魚介類

うるめ下しの魅力:食卓に海の恵み

うるめ下しとは、頭を取り除かずに腹側から開き、内臓を取り除いて天日干しにしたうるめいわしの干物のことです。うるめいわしは比較的小さな魚で、丸ごと食べられる手軽さや、独特の風味、豊富な栄養から、昔から日本の食卓で愛されてきました。 うるめ下しを作る際、頭はそのまま残します。これは、頭の部分に含まれる旨味成分を逃さないためです。また、腹側から開くことで内臓をきれいに取り除きやすく、生臭さを抑えることができます。開いたうるめいわしを天日干しにすることで、魚の水分が抜けて旨味が凝縮され、保存性も高まります。 うるめ下しは調理も簡単です。魚焼きグリルやフライパンで軽く焼けば、皮はパリッと香ばしく、身はふっくらと仕上がります。焼いている最中に立ち上る香ばしい香りは、食欲をそそります。ご飯のお供としてはもちろん、お酒と共に楽しむのもおすすめです。特に日本酒や焼酎との相性は抜群です。 うるめ下しは栄養価も高い点も見逃せません。カルシウムやビタミンDが豊富に含まれており、骨の健康維持に役立ちます。また、良質なタンパク質やDHA、EPAなども含まれており、健康的な食生活を支える食材と言えるでしょう。 さらに、うるめ下しは様々な料理にも活用できます。そのまま食べるだけでなく、煮物や炊き込みご飯、炒め物など、色々な料理に風味と栄養をプラスしてくれます。忙しい現代人にとって、手軽に調理できて栄養豊富なうるめ下しは、重宝する食材と言えるでしょう。
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食卓の常連、鰯の魅力を再発見

「鰯」と聞いて、皆さんはどんな魚を思い浮かべるでしょうか?日本では古くから食卓に並ぶ馴染み深い魚ですが、一口に鰯と言っても、実は様々な種類が存在します。代表的なものとして、真鰯、片口鰯、潤目鰯の三種類が挙げられます。 まず、私たちがよく口にする「鰯」は、ほとんどの場合「真鰯」のことを指します。スーパーなどで見かける銀色に輝く魚がまさにそれです。真鰯はニシン目に属するニシン科の魚で、体は細長く、腹部に硬い鱗が並んでいます。この鱗は「ぜいご」と呼ばれ、取り除いてから調理するのが一般的です。真鰯は、刺身、塩焼き、煮付け、揚げ物など、様々な調理法で楽しむことができます。旬は地域によって異なりますが、一般的には春から秋にかけてとされています。 次に、片口鰯は、その名の通り、口が片側に大きく開いた魚です。真鰯と同じニシン目に属しますが、片口鰯科に分類されます。小ぶりな体で、丸干しや煮干しに加工されることが多いですが、新鮮なものは刺身や天ぷらでも美味しくいただけます。特に、アンチョビーとして加工されたものは、パスタやピザなどの洋食によく使われます。日本では、主に片口鰯を原料としてアンチョビーが作られています。 最後に、潤目鰯は、真鰯と同様にニシン科に属する魚です。真鰯よりも目が大きく、潤んでいるように見えることから、この名前が付けられました。体は真鰯よりもやや小さく、脂がのっていて、干物にすると非常に美味です。また、丸干しにされた潤目鰯は、おやつやおつまみとしても人気があります。 このように、鰯には様々な種類があり、それぞれ見た目や味、調理法が異なります。他にも、ニシン科にはままかりやこはだ、片口鰯科にはアンチョビーなどが含まれます。これらの魚も、それぞれの地域で様々な料理に利用され、親しまれています。今度、魚屋さんやスーパーで鰯を見かけたら、どの種類の鰯なのか、意識して見てみると面白いかもしれません。