アーティチョーク

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野菜類

食卓に春を告げるアーティチョーク

アーティチョークは、つぼみの部分を食べる少し変わった野菜です。和名では朝鮮薊(チョウセンアザミ)と呼ばれ、その名の通り薊の仲間です。 遠いヨーロッパの地中海沿岸が生まれ故郷で、古代ギリシャ・ローマ時代から人々に親しまれてきました。日本ではまだ珍しい野菜ですが、ヨーロッパやアメリカでは食卓の常連です。 見た目は、緑色の松ぼっくりや蓮の花のつぼみに似て、独特の姿をしています。春から初夏にかけて旬を迎え、この時期は市場に新鮮なアーティチョークが並びます。日本では缶詰や瓶詰のものが多く出回っており、手軽に買うことができます。 生のアーティチョークは、加熱するとホクホクとした食感になり、他にはない風味とほのかな甘みが口の中に広がります。栄養価も高く、ビタミンCや食物繊維、カリウムなどを豊富に含んでいます。また、ポリフェノールの一種であるシナリンという成分が含まれており、肝臓の働きを良くしたり、コレステロール値を下げたりする効果が期待されています。 アーティチョークは、外側の固い葉を一枚一枚剥がしながら食べます。葉の根元の柔らかい部分を歯でこそげ取るようにして味わいます。中心部にある「ハート」と呼ばれる部分は特に柔らかく、アーティチョークの一番美味しい部分と言われています。蒸したり、茹でたり、焼いたり、様々な調理法で楽しめます。オリーブオイルと塩でシンプルに味わうのも良いですし、肉料理やパスタの具材としても美味しくいただけます。 見た目にも美しく、栄養も豊富なアーティチョーク。食卓に彩りを添えるだけでなく、健康にも良い、魅力的な野菜です。