アラレガコ

記事数:(1)

魚介類

ゴリってどんな魚? 食材としての魅力を探る

「ゴリ」という呼び名は、特定の一種類の魚を指すものではなく、様々な魚をまとめて呼ぶ総称です。まるで愛称のように親しまれて使われていますが、この「ゴリ」という名前だけで魚の種類を特定することはできません。地域によって「ゴリ」と呼ばれる魚は異なり、大きく分けて二つの仲間がいます。一つはカジカの仲間、もう一つはハゼの仲間です。 北陸地方、特に金沢などでは、カジカのことを「ゴリ」と呼びます。金沢の郷土料理にはゴリを使ったものが多く、甘露煮や佃煮など、地元の人々に親しまれています。また、味噌汁や唐揚げなど、様々な調理法で楽しまれています。 一方、京都や琵琶湖周辺では、ヨシノボリやチチブといったハゼの仲間を「ゴリ」と呼ぶのが一般的です。琵琶湖では、ゴリは佃煮として広く知られています。甘辛い味付けでご飯のお供にぴったりで、お土産としても人気があります。 関東地方の一部では、これらのハゼの仲間を「ダボハゼ」と呼ぶこともあります。このように、同じ魚でも地域によって呼び名が変わるのは、日本語の面白さの一つと言えるでしょう。魚だけでなく、他の生き物や食べ物などでも、地域によって呼び方が変わることはよくあります。 さらに、カジカの仲間の中でも、特に体の大きいカマキリ(アユカケとも呼ばれます)を「ゴリ」と呼ぶ地域もあります。このように、「ゴリ」と呼ばれる魚は多種多様で、その実態は複雑です。同じ「ゴリ」という名前でも、全く異なる種類の魚を指すことがあるため、図鑑などで魚の種類を調べるときには注意が必要です。見た目や生息場所なども合わせて確認することで、より正確に魚の種類を特定することができます。