のっぺい汁

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滋味あふれる郷土料理:のっぺい汁の魅力

のっぺい汁とは、様々な野菜と鶏肉などを煮込み、片栗粉などでとろみをつけた醤油味の汁物です。 日本全国で食べられていますが、地方によって具材や味付けが少しずつ異なり、それぞれの家庭の味として受け継がれている日本の伝統料理と言えるでしょう。 寒い季節には体の芯から温まる一品として人気です。とろみのある汁は冷めにくく、野菜の旨味を閉じ込めるため、一口飲むごとに豊かな風味が口いっぱいに広がります。また、鶏肉や根菜、きのこなど、様々な具材を使うため、栄養バランスにも優れています。野菜が苦手な子どもでも、のっぺい汁なら様々な野菜を美味しく食べられるという声も多く聞かれます。 基本的な作り方は、鶏肉、大根、人参、里芋、ごぼう、しいたけなどの具材を食べやすい大きさに切り、だし汁で煮込みます。鶏肉は先にさっと湯通しすることで、臭みを抑え、汁を濁らせずに仕上げることができます。野菜が柔らかくなったら、醤油、みりん、酒などで調味し、水溶き片栗粉でとろみをつければ完成です。 地域によっては、鮭や鱈などの魚介類を加える場合もあります。また、とろみをつけずに、さらっと仕上げる地域もあります。味付けも、醤油ベースだけでなく、味噌仕立てにする地域もあるなど、実に多様です。 家庭で作る際は、冷蔵庫にある残り野菜を活用するのも良いでしょう。それぞれの家庭の味付けや具材で、自分だけののっぺい汁を作ってみてください。日本の食文化を代表する温かい汁物で、心も体も温まりましょう。