
とろろの魔力:山かけの魅力を探る
ぬるぬるとした舌触りでご飯がすすむ、とろろ。その原料である山の芋は、まさにねばねば食材の王様です。すりおろすと出てくる、あの独特のねばねば。これはムチンという成分によるものです。ムチンは体にも良い働きをしてくれます。胃の粘膜を守ってくれたり、食べたものの栄養が体に取り込まれるのを助けてくれたりします。とろろご飯を一杯食べれば、元気が出てきそうです。
山の芋には、ジアスターゼという成分も含まれています。これは、食べたものを分解して消化しやすくしてくれる成分です。そのため、夏バテで食欲がない時や、疲れて何も食べたくない時でも、とろろご飯ならつるりと食べられます。消化を助けてくれるので、胃腸への負担も少ないでしょう。
とろろご飯は、醤油を少し垂らして食べるのが定番です。わさびを少し加えれば、風味がより一層引き立ちます。また、麦ご飯にとろろをかけるのもおすすめです。麦ご飯の香ばしい香りと、とろろの風味がよく合います。卵の黄身を乗せると、さらにコクが深まります。
とろろは、様々な料理に活用できます。味噌汁に加えれば、とろろ汁として楽しめます。だし汁で伸ばして、お好みの具材を加えれば、簡単にとろろそばやとろろうどんを作ることができます。すりおろした山の芋を焼けば、ふわふわの食感の山かけ焼きも楽しめます。
山の芋は栄養満点で、体にも優しく、様々な料理に使える万能食材です。まさに、ねばねば食材の王様と呼ぶにふさわしいでしょう。