すまし汁

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味付け

上澄み仕立て:味噌汁の新境地

味噌汁は、日本の食卓で親しまれている汁物です。朝ごはんに、昼ごはんに、晩ごはんに、毎日飲む人も多いのではないでしょうか。味噌の種類や具材、だしによって様々な味が楽しめるのが、味噌汁の魅力です。家庭ごとに受け継がれた作り方があり、それぞれの家庭の味があるのも、味噌汁ならではの特徴と言えるでしょう。 そんな馴染み深い味噌汁ですが、近年注目を集めているのが「上澄み仕立て」です。一見すると、すまし汁のように澄んだ見た目ですが、味噌汁のコクと風味はしっかりと感じられます。この上澄み仕立ては、味噌汁に新たな魅力を添える、奥深い調理法と言えるでしょう。 上澄み仕立てを作るには、まず丁寧にとっただし汁に、好みの具材を加えて火を通します。野菜であれば、それぞれの野菜に合わせた適切な加熱時間が必要です。火が通ったら味噌を溶き入れますが、ここが上澄み仕立ての重要なポイントです。味噌を溶かし入れる際は、だし汁をかき混ぜずに、静かに味噌を溶かしていくことが大切です。こうすることで、味噌がだし汁全体に広がるのを防ぎ、底の方に味噌が沈殿しやすくなります。 味噌を溶かし入れた後は、決してかき混ぜてはいけません。静かに火を止め、数分間置いておくことで、味噌が自然と沈殿し、澄んだ上澄み部分が現れます。この上澄み部分を静かに器に注ぐことで、見た目にも美しい、上澄み仕立ての味噌汁が完成します。 上澄み仕立ての味噌汁は、味噌の香りが優しく、素材本来の味をより深く味わうことができます。いつもの味噌汁とは一味違う、上品な味わいをぜひ楽しんでみてください。