すが入る

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蒸す

すが立ちを防ぐ調理のコツ

すが立ちとは、豆腐や卵料理を火にかけすぎた際に起こる、料理の見た目を損ない、舌触りも悪くする現象です。豆腐の場合と卵料理の場合で、それぞれ見ていきましょう。豆腐のすが立ちは、豆腐内部の水分が加熱によって沸騰し、細かい泡を作ることで発生します。この泡が豆腐の中に小さな穴を作り、そのまま熱によって固まってしまうことで、まるでスポンジのような粗い見た目になります。これをすが立ちと呼びます。例えば、湯豆腐を作る際に火をかけすぎると、豆腐が固くなり、表面にボコボコとした穴ができてしまうことがあります。これがすが立ちの典型的な例です。 一方、卵料理、例えば茶碗蒸しや卵豆腐におけるすが立ちは、卵に含まれる水分が加熱によって沸騰し、細かい穴を作ることで起こります。豆腐の場合と同様に、この小さな穴が固まりかけた卵の中で固定されてしまうことで、すが入ったような状態になります。滑らかで均一な舌触りが求められる茶碗蒸しや卵豆腐では、このすが立ちは特に大きな問題となります。口にした時に滑らかさがなく、ザラザラとした食感になってしまうからです。 すが立ちを防ぐためには、火加減に注意することが最も重要です。豆腐の場合は、沸騰させずに弱火でゆっくりと温めるようにします。卵料理の場合は、湯煎でじっくりと加熱するか、電子レンジを使う場合は低い出力で加熱時間を調整することで、急激な温度上昇を防ぎ、すが立ちを防ぐことができます。また、材料をよく混ぜ合わせることも、すが立ちを防ぐ効果があります。卵料理を作る際は、卵白と卵黄をしっかりと混ぜ合わせ、空気が入らないように注意しましょう。豆腐の場合は、水切りをしっかり行うことで、過剰な水分によるすが立ちを防ぐことができます。このように、少しの手間をかけることで、すが立ちを防ぎ、美しく滑らかな仕上がりを得ることができます。