
二度揚げでカリッとおいしく!
二度揚げとは、同じ食材を二回に分けて揚げる調理方法です。揚げ物をより美味しく仕上げるための、少しの手間で大きな効果を生む技と言えるでしょう。
まず一度目の揚げる工程では、比較的低い温度の油を使います。だいたい百六十度から百七十度くらいです。この低い温度でじっくりと時間をかけて揚げることで、食材の中心部までしっかりと火を通し、柔らかく仕上げます。例えば鶏肉ならば、中まで完全に火が通り、ふっくらと仕上がります。この段階では、表面の色はあまり気にせず、中まで火が通っているかを確認することが大切です。竹串を刺してみて、透明な肉汁が出てくれば大丈夫です。
次に二度目の揚げる工程では、一度目よりも高い温度の油を使います。百八十度から百九十度くらいの高温で、短時間揚げます。この工程の目的は、表面をきつね色にカラッと揚げ、香ばしさを出すことと、余分な油を落とすことです。高温で揚げることで、表面がカリッとした食感になり、食欲をそそる黄金色に変わります。また、一度目に食材に染み込んだ余分な油も、この高温で排出されるので、胃もたれしにくい仕上がりになります。
このように、二度揚げは温度と時間を変えて二度揚げることで、外はカリッと中はジューシーな、理想的な揚げ物を作り出す技法なのです。食材によって最適な温度と時間は異なりますが、二度目の揚げ時間は、大体数十秒から一分程度が目安です。二度揚げすることで、揚げ物の美味しさを最大限に引き出すことができます。少しの手間をかけるだけで、いつもの揚げ物が格段に美味しくなるので、ぜひ試してみてください。