赤身肉の滋味: 健康と美味しさを両立
料理を知りたい
先生、「赤身」って、お刺身でよく聞くけど、どんな意味ですか?
料理研究家
いい質問ですね。「赤身」とは、魚やお肉の身の色が赤いものを指します。魚だとカツオやマグロ、お肉だと脂肪が少なくて赤い部分が「赤身」と呼ばれます。
料理を知りたい
なるほど。お肉も魚も、赤い部分なんですね。鶏肉にも「赤身」ってありますか?
料理研究家
はい、鶏肉にも「赤身」はありますよ。鶏肉のモモ肉などは赤身と呼ばれます。胸肉は脂肪が少ないので、これも赤身ですね。このように、赤身とは、魚もお肉も、脂肪が少なく赤い身のことを指します。
赤身とは。
魚や肉の赤い部分を表す「赤身」という言葉について説明します。魚ではカツオやマグロといった種類が赤身と呼ばれ、肉では脂身が少なく、色が濃い赤い部分を指します。
赤身とは
「赤身」とは、魚や動物の肉のうち、色が赤い部分のことです。魚ではカツオやマグロ、肉では牛、豚、鶏など、多くの種類があります。赤身肉の特徴は、脂肪分が少ないことです。このため、あっさりとした味わいなのに、肉のうまみがしっかり感じられます。
近年、健康への関心が高まるにつれて、赤身肉の人気が出てきています。高タンパク質で低脂肪なので、体重を落としたい人にもおすすめです。さらに、鉄分やビタミンB群など、体に良い栄養素もたくさん含まれており、健康を保つのに役立ちます。
牛の赤身肉の場合、もも肉やすね肉など、よく動かす部分の肉が赤身として扱われます。これらは脂肪が少なく、うまみが凝縮されています。調理法としては、ステーキやローストビーフ、焼肉などが人気です。牛肉の赤身は、しっかりとした歯ごたえを楽しめるのも魅力の一つです。低温でじっくり加熱することで、より柔らかくジューシーに仕上がります。
豚の赤身肉には、ヒレ肉やもも肉があります。牛肉に比べてあっさりとした味わいで、様々な料理に活用できます。生姜焼きや豚カツ、炒め物など、和食、洋食、中華と幅広いジャンルの料理で活躍します。
鶏むね肉も赤身肉の一種です。鶏肉の中で最も脂肪分が少なく、高タンパク質です。あっさりとした味わいで、パサつきやすい点が特徴ですが、調理方法を工夫することで、しっとり柔らかく仕上げることも可能です。例えば、鶏ハムやサラダチキンなどは、鶏むね肉の持ち味を生かした人気の料理です。
このように、赤身肉は種類によって味わいや特徴が異なります。それぞれの特徴を理解し、適切な調理法を選ぶことで、赤身肉の美味しさを最大限に引き出すことができます。健康にも良い赤身肉を、毎日の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。
種類 | 部位 | 特徴 | 調理法 | その他 |
---|---|---|---|---|
魚 | カツオ、マグロなど | 赤身、脂肪分が少ない | ||
牛 | もも肉、すね肉など | 脂肪分が少ない、うまみが凝縮、しっかりとした歯ごたえ | ステーキ、ローストビーフ、焼肉 | 低温でじっくり加熱すると柔らかくジューシーに仕上がる |
豚 | ヒレ肉、もも肉 | 牛肉に比べてあっさりとした味わい | 生姜焼き、豚カツ、炒め物 | 和食、洋食、中華と幅広いジャンルで活躍 |
鶏 | むね肉 | 鶏肉の中で最も脂肪分が少なく、高タンパク質、あっさりとした味わい、パサつきやすい | 鶏ハム、サラダチキン | 調理方法を工夫することで、しっとり柔らかく仕上げることも可能 |
調理方法
赤身肉は、様々な調理方法で楽しむことができます。肉の持ち味である、力強い風味と豊かな味わいを最大限に引き出すためには、調理方法を工夫することが大切です。
まずは、焼く調理方法です。ステーキは、高温で表面を焼き固めることで、肉汁を閉じ込め、中はふっくらと焼き上げます。焼き加減はお好みで調整できますが、レアやミディアムレアがおすすめです。表面にうっすらと焼き色がついたら、火を弱めてじっくりと火を通すことで、柔らかく仕上がります。ローストビーフは、塊肉をオーブンでじっくりと焼き上げることで、肉の旨みが凝縮されます。焼く前に、塩胡椒で下味をつけ、香味野菜と一緒に焼き上げると、より風味豊かに仕上がります。
次に、煮込む調理方法です。赤身肉は、長時間煮込むことで、驚くほど柔らかく、そして深い味わいになります。カレーやシチューなどの煮込み料理に最適です。大きめに切った赤身肉を、香味野菜やスパイスと共にじっくりと煮込むことで、肉の旨みが溶け出し、豊かな味わいの煮込み料理が完成します。
炒める調理方法では、薄切りにした赤身肉を、野菜と共にさっと炒めます。強火で手早く炒めることで、肉の食感を楽しみつつ、野菜のシャキシャキ感も味わえます。醤油やみりんなどで味付けした炒め物は、ご飯によく合います。
最後に、揚げる調理方法です。赤身肉を揚げる場合は、衣をつけることで、肉のジューシーさを保つことができます。一口大に切った赤身肉に、小麦粉、卵、パン粉の順に衣をつけ、油でカラッと揚げます。揚げたての香ばしさと、衣のサクサクとした食感、そして中の肉のジューシーさが絶妙なハーモニーを奏でます。
どの調理方法でも、火を通し過ぎると肉が固くなってしまうため、注意が必要です。肉の厚さや部位に合わせて、適切な火加減と加熱時間を調整することが、美味しく仕上げるための重要なポイントです。また、下味をしっかりとつけることで、より一層美味しくなります。
色々な調理方法を試して、赤身肉の様々な美味しさを楽しんでください。
調理方法 | 説明 | ポイント |
---|---|---|
焼く | ステーキ:高温で表面を焼き固め、中はふっくらと。レア〜ミディアムレア推奨。ローストビーフ:塊肉をオーブンでじっくり焼き上げ、肉の旨みを凝縮。 | 表面を焼き固めて肉汁を閉じ込める。焼き加減を調整。香味野菜と焼く。 |
煮込む | 長時間煮込むことで柔らかく深い味わいに。カレーやシチューなどの煮込み料理に最適。 | 大きめに切った肉を香味野菜やスパイスと共にじっくり煮込む。 |
炒める | 薄切り肉を野菜と共に強火でさっと炒める。 | 強火で手早く炒める。醤油やみりんなどで味付け。 |
揚げる | 一口大に衣をつけ、油でカラッと揚げる。 | 衣をつけることでジューシーさを保つ。 |
選び方のコツ
美味しい赤身肉を選ぶには、鮮度、肉汁の量、弾力、厚さといった点に注目することが大切です。まず、色とつやで肉の鮮度を見極めましょう。新鮮な赤身肉は、鮮やかな赤色をしており、表面にはつやがあります。時間が経つにつれて、肉の表面は黒ずんでくるため、出来るだけ鮮やかな赤色のものを選びましょう。また、パックに赤い液体が溜まっていることがありますが、これはドリップと呼ばれるものです。ドリップは、肉の旨味成分を含んだ肉汁のことです。ドリップが多いということは、それだけ肉の旨味が流れ出てしまっている可能性があります。ですので、ドリップが少ないものを選ぶようにしましょう。次に、肉の弾力も重要なポイントです。指で軽く押してみて、弾力があり、しっかりとした感触のものを選びましょう。柔らかい肉が良いと思われがちですが、適度な弾力がある肉の方が、噛み応えがあり、美味しくいただけます。肉の表面がぶよぶよしていたり、押した跡がなかなか戻らなかったりするものは、鮮度が落ちている可能性があります。最後に、肉の厚さも調理方法に合わせて選ぶ必要があります。ステーキのように、焼き上げて食べる場合は、ある程度の厚みがある方が、中心部まで火を通しても、表面が焦げすぎることなく、ジューシーに仕上がります。焼き加減を調整しやすく、肉本来の旨味をしっかりと味わうことができます。一方、カレーやシチューなどの煮込み料理に使う場合は、薄切り肉の方が適しています。薄切り肉は、火の通りが早く、煮込み時間も短縮できます。また、味が染み込みやすいため、柔らかく、風味豊かな仕上がりになります。このように、肉の鮮度、ドリップの量、弾力、厚さをチェックすることで、料理に最適な赤身肉を選ぶことができます。これらのポイントを踏まえて、ぜひお好みの赤身肉を見つけて、美味しい料理を作ってください。
項目 | チェックポイント | 詳細 |
---|---|---|
鮮度 | 色とつや | 鮮やかな赤色で、表面につやがあるもの。黒ずんでいるものは避ける。 |
肉汁の量(ドリップ) | ドリップが少ないもの | ドリップが多いと肉の旨味が流れ出ている可能性がある。 |
弾力 | 適度な弾力 | 指で押してみて、弾力があり、しっかりとした感触のもの。ぶよぶよしていたり、押した跡がなかなか戻らないものは避ける。 |
厚さ | 調理方法に合わせる | ステーキなど焼き料理には厚切り、カレーなどの煮込み料理には薄切りが適している。 |
保存方法
肉の色が鮮やかで、ドリップが少ないものを選ぶことが、美味しい赤身肉を味わうための第一歩です。
買ってきた後は、空気に触れる時間をできるだけ短くするために、速やかに保存することが大切です。冷蔵で保存する場合は、清潔な皿にキッチンペーパーを敷き、その上に肉を置きます。さらに上からキッチンペーパーで覆い、ラップでぴっちりと包みます。こうすることで、乾燥を防ぎ、雑菌の繁殖も抑えることができます。冷蔵庫の温度は0度から4度くらいに設定し、チルドルームで保存しましょう。この方法で、2日から3日以内に食べきるのが理想です。
もし、すぐに食べきれない場合は、冷凍保存がおすすめです。冷凍する際は、1回に使う分量ごとに小分けにするのがポイントです。それぞれの塊を、ぴったりとラップで包み、空気をしっかり抜きます。さらに、冷凍用の保存袋に入れて二重に保護することで、冷凍焼けを防ぎ、美味しさを長持ちさせることができます。家庭用の冷凍庫では、約1か月を目安に使い切るようにしましょう。
冷凍した肉を解凍する際は、時間をかけてゆっくりと解凍することが重要です。冷蔵庫に移して8時間から12時間かけて解凍するのが最もおすすめです。時間がない場合は、流水解凍も可能です。肉の入った袋をボウルに入れ、流水にさらします。この時、必ず袋に入れたまま解凍し、肉の表面に直接水が当たらないように注意しましょう。電子レンジでの急速解凍は、肉の細胞を破壊し、風味や食感を損なう原因となるため、避けるのが賢明です。
適切な保存方法で、新鮮で美味しい赤身肉を楽しみましょう。
状態 | 保存方法 | 保存期間 | 解凍方法 |
---|---|---|---|
冷蔵 | 清潔な皿にキッチンペーパーを敷き、その上に肉を置く。さらに上からキッチンペーパーで覆い、ラップでぴっちりと包む。冷蔵庫の温度は0度から4度くらいに設定し、チルドルームで保存。 | 2日から3日以内 | – |
冷凍 | 1回に使う分量ごとに小分けし、ぴったりとラップで包み、空気をしっかり抜く。さらに、冷凍用の保存袋に入れて二重に保護。 | 約1か月 | 冷蔵庫に移して8時間から12時間かけて解凍 流水解凍(肉の入った袋をボウルに入れ、流水にさらす) |
おすすめの組み合わせ
赤身肉は、他の食材との相性が非常に良い食材です。組み合わせ次第で、様々な料理に変化し、栄養バランスも整えられます。
まず、野菜との組み合わせは定番と言えるでしょう。玉ねぎ、人参、じゃがいもは、赤身肉との相性が良く、肉じゃがやカレーなど、多くの家庭料理で活躍します。これらの野菜は、うま味成分が豊富で、赤身肉の風味を引き立ててくれます。また、きのこ類もおすすめです。しめじやしいたけは、独特の風味と食感が加わり、料理に深みを与えます。ほうれん草や小松菜などの葉物野菜は、彩りを添えるだけでなく、ビタミンやミネラルも補給できます。
香味野菜やハーブを加えることで、さらに風味豊かに仕上げることができます。例えば、ねぎやしょうがは、肉の臭みを抑え、さっぱりとした後味にしてくれます。にんにくは、食欲をそそる香りを加え、パンチのある味わいに仕上げます。パセリやタイムなどのハーブは、洋風の味付けに合い、上品な香りを添えてくれます。
ソースやたれとの組み合わせも重要です。わさび醤油は、赤身肉のうま味を引き立て、さっぱりと食べられます。ポン酢は、柑橘系の爽やかな酸味が食欲を刺激します。にんにくを効かせた甘辛いソースは、ご飯との相性が抜群です。このように、様々な調味料と組み合わせることで、自分好みの味を見つけることができます。
主食との組み合わせも考えてみましょう。ご飯との組み合わせは、定番中の定番です。丼物や肉炒めなど、様々な料理で楽しめます。パンとの組み合わせもおすすめです。サンドイッチやハンバーガーなど、軽食からボリュームのある食事まで、幅広く楽しめます。
このように、赤身肉は様々な食材と組み合わせることで、多様な料理に変化します。色々な組み合わせを試して、自分好みの味わいを見つけてみて下さい。
食材の種類 | 具体的な食材 | 効果・相性の良い料理 |
---|---|---|
野菜 | 玉ねぎ、人参、じゃがいも | うま味成分が豊富で赤身肉の風味を引き立てる。肉じゃが、カレーなど。 |
しめじ、しいたけ | 独特の風味と食感が加わり、料理に深みを与える。 | |
ほうれん草、小松菜 | 彩りを添え、ビタミンやミネラルを補給。 | |
香味野菜・ハーブ | ねぎ、しょうが | 肉の臭みを抑え、さっぱりとした後味。 |
にんにく | 食欲をそそる香り、パンチのある味わい。 | |
パセリ、タイム | 洋風の味付けに合い、上品な香りを添える。 | |
ソース・たれ | わさび醤油 | 赤身肉のうま味を引き立て、さっぱりと。 |
ポン酢 | 柑橘系の酸味が食欲を刺激。 | |
にんにくを効かせた甘辛いソース | ご飯との相性が抜群。 | |
主食 | ご飯 | 丼物、肉炒めなど。 |
パン | サンドイッチ、ハンバーガーなど。 |
健康効果
健康を保つ上で、食べ物から必要な栄養をしっかりとることはとても大切です。その中でも、赤身肉は様々な良い効果をもたらす栄養素を豊富に含んでいます。特に、筋肉の成長や維持に欠かせないたんぱく質が豊富です。たんぱく質は体の組織を作る基本的な材料であり、健康な体を維持するために毎日欠かさずとる必要があります。赤身肉は効率的にたんぱく質をとれる優れた食材と言えるでしょう。
さらに、赤身肉には鉄分も多く含まれています。鉄分は血液中の赤血球を作るのに必要な栄養素です。鉄分が不足すると、体中に酸素がうまく運ばれなくなり、疲れやすくなったり、息切れしやすくなったりすることがあります。特に女性は月経などにより鉄分が不足しがちなので、意識してとるようにしましょう。赤身肉は鉄分不足を補うのにも役立つ食材です。
また、あまり知られていませんが、赤身肉にはビタミンB12と呼ばれる栄養素も含まれています。ビタミンB12は神経の働きを正常に保つために欠かせない栄養素です。不足すると、手足のしびれやめまいなどの症状が現れることがあります。ビタミンB12は植物性の食品にはほとんど含まれていないため、肉や魚などの動物性食品からとることが重要です。赤身肉はビタミンB12を効率よく摂取できる貴重な食材です。
このように、赤身肉は健康維持に役立つ様々な栄養素を豊富に含んでいます。しかし、どんな食べ物も食べ過ぎは良くありません。赤身肉も例外ではなく、とりすぎると脂質やカロリーのとりすぎにつながり、体に負担がかかってしまう可能性があります。健康のためには、他の食材とバランスよく組み合わせ、適切な量を食べるように心がけましょう。様々な食材を組み合わせて、栄養バランスのとれた食事を心がけることが、健康な毎日を送る秘訣です。
赤身肉の栄養素 | 効果 |
---|---|
たんぱく質 | 筋肉の成長や維持 |
鉄分 | 赤血球の生成、酸素運搬 |
ビタミンB12 | 神経の働きを正常に保つ |