イカ:種類と特徴、美味しい食べ方

イカ:種類と特徴、美味しい食べ方

料理を知りたい

イカの種類ってたくさんあるんですね!スーパーでよく見るイカって、どの種類が多いんですか?

料理研究家

そうですね、たくさんの種類がありますね。スーパーでよく見かけるイカは、スルメイカ、アオリイカ、ケンサキイカ、コウイカあたりでしょうか。中でも、スルメイカは値段もお手頃で、様々な料理に使われていますね。

料理を知りたい

スルメイカは、さきいかとか、するめ天とかでよく食べます!他には、どんな料理に使われているんですか?

料理研究家

そうですね、さきいかなどの加工品以外にも、刺身、焼き物、炒め物、煮物など、本当に様々な料理に使われています。イカ焼きや、イカリングなども人気ですね。また、イカ墨を使ったパスタなども有名ですね。

烏賊とは。

「料理」や「台所」で使う言葉である「烏賊」(いか)について説明します。いかは、日本の近くの海に100種類以上も住んでいます。頭のところに足がある生き物の仲間で、大きく分けて筒状のいかの仲間と甲いかの仲間に分かれます。筒状のいかの仲間は、胴体の背中に硬い殻ではなく、強いけれど薄い透明な柔らかい殻を持っています。この仲間には、あかいかの仲間(あかいか、するめいか)、やりいかの仲間(やりいか、あおりいか、けんさきいか、じンドウいか)、蛍烏賊の仲間(ほたるいか)などがいます。甲いかの仲間は、胴体の背中に、石灰でできた舟の形をした殻を持っています。甲いかの仲間は、さらにだんごいかの仲間やひめいかの仲間などに分かれますが、市場で売られている種類としては、甲いかの仲間に属するこういか(すみいか)、かみなりいか、ヨーロッパこういかなどがあり、まとめてもんごういかと呼ぶことが多いです。

イカの種類

イカの種類

日本の近海には、百種類を超える多種多様なイカが生息しています。大きく分けると、体の構造の違いからツツイカ目とコウイカ目の二つの種類に分類されます。

まず、ツツイカ目は、スーパーなどでよく見かける馴染み深い種類のイカが多く含まれます。ツツイカ目のイカは、胴体の背中に硬い甲はなく、代わりに薄い透明な軟甲を持っています。この軟甲は、イカの体を支える役割を果たしています。代表的な種類としては、刺身や焼き物で人気の高いアカイカや、干物としてお馴染みのスルメイカが挙げられます。また、高級寿司ネタとして珍重されるアオリイカやケンサキイカもツツイカ目に属します。さらに、富山湾の春の風物詩として有名なホタルイカも、このツツイカ目の一種です。ホタルイカは、体全体に発光器を持ち、幻想的な青い光を放つことで知られています。

一方、コウイカ目は、胴体の背中に石灰質でできた舟形の甲を持っているのが特徴です。この甲は、イカの体を保護する役割を果たすとともに、内部の器官を支えています。コウイカ目の代表的な種類としては、コウイカやカミナリイカが挙げられます。また、ヨーロッパコウイカもコウイカ目に属し、これらをまとめてモンゴウイカと呼ぶこともあります。コウイカの仲間は、身が厚く、煮物や炒め物に適しています。このように、イカは種類によって体の構造だけでなく、味や調理法も異なり、私たちの食卓を豊かにしてくれる海の幸と言えるでしょう。

分類 特徴 代表的な種類 調理例
ツツイカ目 胴体の背中に硬い甲はなく、薄い透明な軟甲を持つ アカイカ、スルメイカ、アオリイカ、ケンサキイカ、ホタルイカ 刺身、焼き物、干物、寿司
コウイカ目 胴体の背中に石灰質でできた舟形の甲を持つ コウイカ、カミナリイカ、ヨーロッパコウイカ(モンゴウイカ) 煮物、炒め物

ツツイカ目の特徴

ツツイカ目の特徴

{筒状の胴体と10本の腕}を持つ生き物、それがツツイカ目です。ツツイカ目のイカは、名前の通り円錐形の胴体を持っています。まるで筒のようです。この胴体の中には内臓が収まっており、生命維持に重要な役割を果たしています。胴体から伸びる腕は全部で10本。このうち8本の腕はほぼ同じ長さで、吸盤が並んでいます。この吸盤を使って獲物をしっかりと捕らえるのです。残りの2本の腕は触腕と呼ばれ、他の8本よりもずっと長く、先端に吸盤が集中しています。普段は折りたたまれていますが、獲物を発見するとすばやく伸ばし、捕獲します。

ツツイカ目のイカは、優れた遊泳能力を誇ります。彼らは、ひれ漏斗と呼ばれる器官を使って海中を自由に動き回ります。漏斗から水を噴射することで推進力を得て、ひれで方向転換など細かい動きを制御します。種類によっては外洋を広く回遊するものもおり、大海原を縦横無尽に泳ぎ回る姿は圧巻です。

体色を自在に変化させることができるのも、ツツイカ目の大きな特徴です。皮膚には色素胞と呼ばれる細胞があり、これを伸縮させることで体色を調整します。周囲の環境に溶け込み、敵から身を隠す camouflage として使ったり、仲間同士でコミュニケーションをとったり、様々な場面で役立っています。

ツツイカ目は私たちの食生活とも密接に関わっています。私たちがよく知るスルメイカやアカイカもツツイカ目に属し、焼き物、煮物、揚げ物など様々な料理で楽しまれています。まさに、食卓には欠かせない海の幸と言えるでしょう。

特徴 詳細
胴体 筒状で、内臓を収容
10本(8本の通常の腕と2本の触腕)
吸盤で獲物を捕らえる
遊泳 ひれと漏斗で海中を自由に移動
漏斗から水を噴射して推進力、ひれで方向転換
体色変化 色素胞で体色を調整
カモフラージュ、コミュニケーションなどに利用
食用 スルメイカ、アカイカなど
焼き物、煮物、揚げ物など様々な料理で使用

コウイカ目の特徴

コウイカ目の特徴

コウイカ目は、十腕形類という頭足類のグループに属する生き物です。十腕形類には、コウイカ目の他に、ツツイカ目やタコ目などが含まれますが、コウイカ目は、他のグループとは異なる独特の特徴を持っています。

まず、コウイカ目の最大の特徴は、胴体の形です。ツツイカ目が円錐形に近い流線型の胴体をしているのに対し、コウイカ目は、平たく幅広い胴体をしています。まるで、水中に浮かぶ木の葉のようです。この平たい胴体は、海底に身を隠すのに適しています。

次に、コウイカ目の特徴として挙げられるのは、背中に硬い甲を持っていることです。この甲は、炭酸カルシウムでできており、まるで船の帆のように、体の内側にあります。この甲は、外敵から身を守る盾の役割を果たすだけでなく、浮力を調整する役割も担っています。甲の中の小さな部屋にガスを出し入れすることで、浮き沈みを巧みに調節しているのです。

コウイカ目のイカは、ツツイカ目ほど活発に泳ぎ回ることはなく、海底付近で暮らす種類が多いです。海底の砂の中に身を潜め、獲物を待ち伏せたり、敵から身を隠したりします。代表的なコウイカ目のイカであるコウイカやカミナリイカは、この行動を巧みに行います。彼らは、体の色や模様を瞬時に変化させることができ、周囲の環境に溶け込むことで、擬態することができます。

さらに、コウイカ目のイカは、墨袋を持っています。これは、敵に襲われた際に、墨を吐き出して逃げるためです。墨は、敵の視界を遮るだけでなく、嗅覚も麻痺させる効果があると言われています。これらの特徴は、コウイカ目が生き残るために進化させてきた知恵の証と言えるでしょう。

特徴 詳細
胴体の形 平たく幅広い。木の葉のよう。海底に身を隠すのに適している。
背中に硬い甲を持つ。炭酸カルシウム製。外敵から身を守る、浮力を調整する役割を持つ。
生息地 海底付近で暮らす種類が多い。
擬態 体の色や模様を瞬時に変化させ、周囲の環境に溶け込む。
墨袋 敵に襲われた際に墨を吐き出して逃げる。敵の視界と嗅覚を麻痺させる。

イカの調理方法

イカの調理方法

柔らかく美味しいイカを味わうためには、適切な調理方法を知ることが大切です。イカは和食、洋食、中華など、様々な料理に使える万能食材です。刺身、焼き物、揚げ物、煮物など、調理法も様々で、それぞれの料理で異なる食感と風味を楽しめます。

新鮮なイカは、透明感のある美しい見た目と独特の弾力があります。この新鮮なイカを刺身で食べると、素材本来の甘みと歯ごたえを存分に味わえます。刺身にする際は、イカを丁寧に洗い、皮を剥き、薄く切ることが大切です。生姜醤油やわさび醤油でいただくのがおすすめです。

焼き物にする場合は、直火でさっと炙ると、香ばしい香りが食欲をそそります。七輪で炭火焼きにすると、より一層風味が引き立ちます。塩胡椒でシンプルに味付けしたり、醤油やみりんで甘辛いタレを絡めても美味しいです。お酒のおつまみにもぴったりです。

揚げ物にする場合は、衣を付けて高温でカラッと揚げるのがポイントです。天ぷらやフライにすると、外はサクサク、中はプリプリの食感が楽しめます。レモンやタルタルソースを添えると、さっぱりとした味わいが加わります。

煮物にする場合は、他の食材と一緒にじっくりと煮込むことで、イカの旨味が全体に広がります。野菜や豆腐と一緒に煮たり、ご飯と一緒に炊き込むのもおすすめです。イカ飯は、イカの旨味がご飯に染み込み、独特の風味が楽しめます。

さらに、イカ墨を使ったパスタやパエリアなどは、コクと深みのある味わいが特徴です。イカ墨をソースに練り込むことで、独特の黒い色と風味が料理にアクセントを加えます。特別な日やおもてなし料理にもおすすめです。

このように、イカは種類や調理法によって様々な味わいを楽しめる、魅力的な食材と言えるでしょう。イカを調理する際は、新鮮なものを選び、適切な下処理をすることが、美味しく仕上げる秘訣です。

調理法 ポイント 食感・風味 おすすめ
刺身 丁寧に洗い、皮を剥き、薄く切る 素材本来の甘みと歯ごたえ 生姜醤油、わさび醤油
焼き物 直火でさっと炙る、炭火焼き 香ばしい香り 塩胡椒、醤油やみりんのタレ、お酒のおつまみ
揚げ物 衣を付けて高温でカラッと揚げる 外はサクサク、中はプリプリ レモン、タルタルソース
煮物 他の食材と一緒にじっくりと煮込む イカの旨味が全体に広がる 野菜、豆腐、ご飯(イカ飯)
イカ墨料理 イカ墨をソースに練り込む コクと深みのある味わい、独特の黒い色と風味 パスタ、パエリア、特別な日、おもてなし料理

イカの栄養価

イカの栄養価

イカは、低カロリーでありながら良質なタンパク質を豊富に含み、健康維持に役立つ食材として知られています。食事で気を付けたいカロリーを抑えつつ、筋肉や臓器、皮膚、髪などを構成する大切なタンパク質をしっかり摂ることが出来るため、ダイエット中の方や成長期のお子さんにもおすすめです。

イカの注目すべき栄養素の一つにタウリンがあります。タウリンはアミノ酸の一種で、体内で様々な働きをしています。特に肝臓の働きを助ける作用は有名で、胆汁の分泌を促進し、肝臓の解毒作用を助けます。また、タウリンには疲労回復効果も期待できます。日々の疲れを感じやすい方や、お酒を飲む機会が多い方にもおすすめです。肉体的な疲労だけでなく、目の疲れにも効果があると言われています。

さらに、イカには血液をサラサラにする効果が期待できるDHAやEPAといった必須脂肪酸も含まれています。DHAやEPAは体内で生成することが難しい栄養素であるため、食事から積極的に摂ることが大切です。これらの栄養素は、血管の健康を維持し、生活習慣病の予防にも繋がると考えられています。また、貧血予防に効果的な鉄分も含まれています。鉄分は血液中の赤血球を作るのに欠かせない栄養素です。特に女性は月経により鉄分が失われやすいため、意識して摂りたい栄養素です。

このように、イカは様々な栄養素をバランス良く含んだ、大変優れた食材です。様々な調理法で美味しく食べられるため、毎日の食卓に取り入れ、健康的な食生活を送りましょう。

栄養素 効果 詳細
良質なタンパク質 健康維持、筋肉・臓器・皮膚・髪の構成 低カロリーでダイエット中の方や成長期のお子さんにもおすすめ
タウリン 肝臓の働きを助ける、疲労回復効果 胆汁の分泌促進、肝臓の解毒作用、目の疲れにも効果
DHA・EPA 血液をサラサラにする効果、血管の健康維持 生活習慣病の予防
鉄分 貧血予防、赤血球を作る 女性は月経により鉄分が失われやすいため積極的に摂取推奨

美味しいイカの見分け方

美味しいイカの見分け方

{美味しいイカを選ぶには、鮮度を見極めることが大切です。市場や食料品店でイカを選ぶ際に、ぜひ以下の点に注目してみてください。

まず目をよく観察しましょう。新鮮なイカの目は黒目が澄んでいて、透明感があり、生命力を感じさせます。時間が経つにつれて目が白濁してくるので、濁っているものは避けましょう。

次に胴体の状態を確認します。新鮮なイカは胴体に張りがあり、弾力があります。指で軽く押してみて、すぐに元に戻るような弾力のあるものが新鮮です。逆に、くぼんだまま戻らなかったり、全体的によれた感じのものは鮮度が落ちている可能性が高いです。

皮の色とツヤも重要なポイントです。イカの種類によって色は異なりますが、全体的に鮮やかな色で、ツヤのあるものが新鮮です。くすんだ色をしていたり、ツヤがないものは避けましょう。特に、茶色っぽい斑点が出ているものは鮮度が落ちている証拠です。

また、独特の生臭いにおいがしないかも確認しましょう。イカは鮮度が落ちるとアンモニアのようなにおいを発します。少しでも異臭を感じたら、購入は控えた方が無難です。

これらのポイントを踏まえてイカを選べば、お刺身はもちろんのこと、焼き物や揚げ物など、様々な料理でイカ本来の旨さを堪能できます。新鮮なイカは甘みも強く、食感もプリプリとしています。ぜひ、新鮮なイカを見つけて、美味しい料理を味わってください。

項目 状態
黒目が澄んでいて透明感があり、生命力を感じさせる。濁っていない。
胴体 張りがあり、弾力がある。指で押すとすぐに元に戻る。よれていない。
皮の色とツヤ 全体的に鮮やかな色でツヤがある。くすんでいたり、ツヤがないものは避ける。茶色っぽい斑点は鮮度が落ちている証拠。
におい 独特の生臭いにおいがしない。アンモニアのようなにおいがするものは避ける。
その他 新鮮なイカは甘みが強く、食感もプリプリ。