キッチン選び：セットプランで理想のキッチンを実現

キッチン選び：セットプランで理想のキッチンを実現

セットプランとは

台所を作る際、まずどのような台所にしたいのか、夢を描くことが大切です。しかし、台所は棚の種類をはじめ、扉の材料、取っ手、流し、蛇口、調理台、換気扇、食器洗い機など、様々な部品から成り立っており、それぞれの選択肢も数多くあります。そのため、全てを自分で決めるのは大変な作業です。そこで役立つのが「セットプラン」です。

セットプランとは、台所メーカーが様々な部品をあらかじめ組み合わせた、パッケージプランのことです。メーカーは、使う人の様々な要望を考え、最適な組み合わせを考えて提案しています。家族の人数、台所の広さ、居間や食堂との繋がり方、収納の大きさなど、様々な条件に合わせたプランがあるので、自分に合ったプランを見つけることで、思い描いた通りの台所作りをスムーズに進めることができます。

例えば、夫婦二人暮らし向けのプランでは、コンパクトな調理台と収納スペースが少なめの食器棚がセットになっていることが多いです。一方、小さな子供がいる家庭向けのプランでは、大きな流しや安全に配慮した調理台、そしてたくさんの鍋や食器を収納できる大きな棚がセットになっていることが多いでしょう。また、開放的な台所にしたいという人には、対面式の調理台とカウンターがセットになったプランもあります。

このように、セットプランには様々な種類があります。ゼロから考える手間を省き、効率的に台所を選べることが、セットプランの大きな利点です。色々なセットプランを比較し、自分の生活スタイルや好みに合ったプランを見つけることで、理想の台所に一歩近づくことができます。

プラン内容の確認

台所の改装計画を立てる際、既成の組み合わせを選ぶ場合は、その内容を細かく吟味することが肝心です。希望に合う、快適な台所を実現するためには、様々な項目を一つ一つ確認していく必要があります。

まず、収納庫の大きさや配置は、台所の使い勝手を大きく左右します。収納する物の量や種類、そして作業動線を考えて、最適な大きさや配置を選びましょう。食器や調理器具の量に見合わない収納庫を選んでしまうと、後で使いづらさを感じてしまうかもしれません。

次に、作業台の素材も重要な選択項目です。人工大理石、ステンレス、タイルなど、様々な素材があります。それぞれに耐久性やお手入れのしやすさ、見た目が異なるため、自分の生活スタイルや好みに合った素材を選びましょう。例えば、熱い鍋を直接置きたい場合は、耐熱性に優れた素材を選ぶ必要があります。

流し台の形状や大きさ、蛇口の機能も確認が必要です。洗い物の量や大きさに合わせて、適切な大きさの流し台を選びましょう。また、浄水機能付きの蛇口やシャワーヘッド付きの蛇口など、様々な機能があるので、必要に応じて選びましょう。

調理台のタイプも、ガスか電気か、一口か三口かなど、様々な選択肢があります。家族の人数や料理の頻度、好みに合わせて選びましょう。

換気扇の形も重要です。壁付け型、天井付け型、薄型など、様々な種類があります。台所の広さや形状、そしてインテリアに合わせて選びましょう。

食器洗い機の有無や容量も、家族構成や生活スタイルによって必要な機能が変わります。大家族や共働き世帯では、食器洗い機があると家事の負担を大きく減らすことができます。

そして最後に、価格も重要な要素です。予算に合わせて、必要な機能を備えたプランを選びましょう。各社の印刷物やホームページで詳しい情報が公開されているので、よく比較検討しましょう。さらに、実物を見て、使い勝手を確かめるために、展示場へ足を運ぶこともお勧めします。組み合わせによっては、追加で設備を取り付けることも可能です。必要に応じて、担当者と相談してみましょう。

レイアウトの種類

調理場には様々な配置方法があり、それぞれに長所と短所があります。自分の暮らし方や調理場の広さ、家族の人数などをよく考えて、最適な配置を選びましょう。よく選ばれる配置の型には、壁付け型、Ｌ型、対面型、アイランド型などがあります。あらかじめ配置ごとに用意された組み立て式の計画もあるので、希望の配置から計画を立て始めるのも良いでしょう。壁付け型は、調理場が壁に沿って一列に並ぶ、昔ながらの配置です。場所を取らずに設置できるため、狭い調理場にも適しています。調理に集中しやすい反面、リビングや食堂にいる家族との会話は難しくなります。Ｌ型は、壁の角を利用して調理台などをＬ字型に配置する形式です。壁付け型に比べて調理台が広くなり、作業がしやすくなります。また、冷蔵庫や食器棚などを配置するスペースも確保しやすいという利点もあります。対面型は、調理場がリビングや食堂に面して配置される形式です。調理をしながら家族と会話したり、子供の様子を見守ったりすることができるので、家族との繋がりを大切にしたい人に向いています。ただし、リビングや食堂から調理場の中が見えてしまうため、常に整理整頓を心がける必要があります。アイランド型は、調理場が島のように独立して配置される形式です。開放感があり、複数人で同時に調理しやすいのが特徴です。広々とした調理場で動き回りやすく、パーティーなどにも最適です。しかし、アイランド型を設置するには、ある程度の広さが必要です。また、油や調理中の匂いが広がりやすいので、換気をしっかり行うことが大切です。

プランを基にした変更

定型の台所作りプランは、あくまでも土台となる設計図であり、必ずしもそのままの形で作る必要はありません。自分自身の好みや使い方に合わせて、設計図の一部分を変更することも可能です。

例えば、扉の色や木の材質、取っ手の形、調理台の素材などを変えることができます。調理で使う流し台や蛇口の種類、加熱調理器や換気扇の機能、食器洗い機の有無なども、好みに合わせて選ぶことができます。

さらに、収納棚の量や配置、調理台の高さなども変更できる場合があります。背の高い人や低い人に合わせて、使いやすい高さに調節することで、毎日の調理作業が楽になります。家族構成や料理の頻度に合わせて、収納棚の量や配置を工夫すれば、より使い勝手の良い台所を作ることができます。

最近は、多くの台所メーカーが、立体的な絵を使って、変更後の台所の様子を画面上で確認できるサービスを提供しています。完成形を想像しながら、細部までこだわって作り上げることができるので、理想の台所に近づけることができます。

このように、定型の台所作りプランを土台に、自分だけの特別な台所を作り上げることが可能です。色や素材、機能、配置などを自由に組み合わせることで、世界に一つだけの、自分らしい台所を実現できます。家族みんなが使いやすい、居心地の良い空間を作るために、様々な選択肢を検討し、じっくりと理想の台所を思い描いてみましょう。

価格の比較

台所の改装や新築で考える際に、調理場一式をまとめた価格の比較はとても重要です。なぜなら、調理場設備の製造元や内容によって、その価格は大きく変わるからです。複数の製造元の提案をじっくりと比べ、自分の使えるお金に合った一番良いものを選びましょう。

価格を比べる際には、内容に含まれる設備や細かい部分をしっかり確認することが大切です。例えば、食器洗い機や換気扇の種類、調理台の素材、収納棚の大きさなどによって価格が変わります。食器洗い機一つとっても、手動で水を出すものから全自動のものまで様々です。換気扇も、換気能力や静音性など色々な種類があります。調理台も、人工大理石やステンレスなど素材によって価格が大きく変わってきます。収納棚も、引き出しの数や奥行きによって価格が変わります。

安い価格のものを選ぶ時は、必要な設備が全て揃っているか、使い勝手や性能に不満がないかを慎重に確かめましょう。例えば、オーブンレンジが必要なのに含まれていない場合、後から購入すると追加費用がかかります。また、換気扇の音がうるさかったり、収納棚が小さすぎたりすると、後々不便に感じるかもしれません。価格だけでなく、使い勝手や性能も考慮して選びましょう。

さらに、設置費用や工事費用なども含めた全体の金額で比べることも大切です。調理場一式を設置するには、配管工事や電気工事などが必要になります。これらの費用は製造元によって異なるため、忘れずに確認しましょう。場合によっては、設置費用や工事費用が高額になることもあるので、見積もりを複数社から取ることをお勧めします。全体でいくらかかるのかを把握することで、予算オーバーを防ぎ、安心して調理場を選ぶことができます。

ショールーム見学のすすめ

台所の模様替えを考えているなら、実物を見て触れられる展示場へ足を運ぶことを強くおすすめします。冊子やホームページの情報収集だけでは分からない、大きさや使い心地、素材の手触り、色の雰囲気などを、ご自身の目で確かめることができます。写真で見るのと実物を見るのとでは大違いです。例えば、写真では白く見えていた扉も、実物を見るとわずかにクリーム色がかっているなど、実物を見ることで初めて気づく細かな点がたくさんあります。

展示場には専門の案内人が常駐しています。台所の配置や設計、設備の選び方、費用など、疑問や悩みに対して的確な助言をもらえます。自分だけでは気づかなかった点や、より良い提案をもらえることもあります。例えば、家族構成や料理の頻度、好みに合わせた最適な設備の提案や、動線を考慮した作業しやすい配置の提案など、専門家の知識と経験に基づいたアドバイスは大変貴重です。

展示場では、様々なメーカーの製品を一度に見比べることができます。それぞれの特徴や価格帯を比較検討することで、自分にぴったりの台所を見つけることができます。また、最新の設備や流行のデザインに触れることで、台所づくりのアイデアが広がることもあります。例えば、省スペースで調理器具を収納できる工夫や、掃除のしやすい素材、調理中の作業効率を高める動線設計など、実際に見て触れることで、より具体的なイメージを持つことができます。

実際に台所を使う場面を想像しながら、使いやすさや動きやすさをじっくりと確認しましょう。コンロと流し台の間の距離、冷蔵庫の位置、収納棚の高さなど、実際に自分が作業する様子をイメージすることで、より具体的な使い勝手を確かめることができます。百聞は一見に如かず。展示場へ行くことは、理想の台所を実現するための大切な一歩です。