かまの魅力:知られざる魚の旨味を探る
料理を知りたい
先生、「かま」って魚のどの部分のことですか?スーパーで切り身として売られているのを見かけるのですが、よくわかりません。
料理研究家
いい質問だね。「かま」は魚の頭と胴体の間の部分で、エラの下あたり、胸ビレと腹ビレがついている身の部分を指すよ。ちょうど人間の肩にあたる部分だね。
料理を知りたい
人間の肩の部分ですか。なるほど。では、スーパーで売られている「かま」は、主にどんな魚のものが多いのでしょうか?
料理研究家
そうだね、よく見かけるのは塩鮭のかまやブリのかまかな。他にも、マグロやサワラのかまも売られていることがあるよ。比較的に大きな魚のかまが多いね。
かまとは。
魚料理によく使われる「かま」について説明します。かまとは、魚のえらの下あたり、胸びれと腹びれがついている体の部分のことです。
かまとは何か
かまとは、魚を調理する際に切り落とされることの多い、頭と胴体の間の部分です。エラの下あたりに位置し、胸びれと腹びれがついている場所と言えば、想像しやすいかもしれません。このかまという部位は、魚の運動を担う筋肉が集まっているため、他の部位とは異なる特徴を持っています。
まず身が非常に引き締まっている点が挙げられます。魚が泳ぐために絶えず動かしている筋肉が集中しているため、しっかりとした弾力があり、噛むほどに魚の力強さを感じることができます。また、適度に脂がのっているため、濃厚な旨味が口の中に広がります。この脂と身のバランスが絶妙で、魚本来の美味しさを存分に味わうことができるのです。
かまの味わいは魚の種類によって大きく異なります。例えば、脂ののりが良いブリのかまは、とろけるような舌触りと濃厚な味わいが特徴です。一方、タイのかまは上品な甘みと淡白な味わいが楽しめます。このように、同じかまでも魚の種類によって全く異なる個性が現れるため、様々な魚のかまを食べ比べてみるのも面白いでしょう。
かまは骨が多く、身を取りづらい部位です。そのため、切り身として販売されることは稀で、魚を丸ごと一匹購入した際に味わうことが多い部位と言えるでしょう。しかし、この食べにくさが、かまの魅力の一つでもあります。骨の隙間にある身を丁寧にほぐして食べることで、より一層美味しさが際立つのです。焼き魚や煮付けにすると、骨から良い出汁が出て、身はもちろんのこと、煮汁まで美味しくいただけます。また、かまは比較的安価で手に入りやすいという点も嬉しいポイントです。魚を丸ごと一匹買う機会があれば、ぜひかまの美味しさを堪能してみてください。
特徴 | 詳細 |
---|---|
部位 | 頭と胴体の間(エラの下あたり、胸びれと腹びれがついている場所) |
身 | 引き締まっている、適度に脂がのっている |
味わい | 魚の種類によって異なる(例:ブリは濃厚、タイは淡白) |
食べ方 | 骨が多く食べづらいが、骨から良い出汁が出る。焼き魚や煮付けに向いている。 |
価格 | 比較的安価 |
かまの栄養価
かまは、魚の中でも特に栄養価が高い部位として知られています。魚全体のわずか数パーセントしか取れない貴重な部位だからこそ、ぎゅっと栄養が詰まっていると言えるでしょう。
まず注目すべきは、良質なたんぱく質です。たんぱく質は、筋肉や臓器、皮膚、髪、爪など、体のあらゆる組織を作る重要な栄養素です。かまには、このたんぱく質が豊富に含まれています。
さらに、かまには脂も含まれていますが、これは体に良い脂と言えます。人の体では作れない必須脂肪酸であるDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が豊富に含まれているからです。DHAは脳の働きを良くしたり、記憶力を高めたりする効果が期待されています。また、EPAは血液をサラサラにして、動脈硬化などを予防する効果があるとされています。これらの脂は、健康を維持するために欠かせない栄養素と言えるでしょう。
かまには、骨の健康に欠かせない栄養素も含まれています。カルシウムはもちろんのこと、カルシウムの吸収を助けるビタミンDも含まれているため、効率よくカルシウムを摂取できます。特に成長期の子どもは、骨を丈夫にするためにカルシウムを積極的に摂る必要があります。また、高齢になると骨がもろくなりやすいので、骨粗鬆症の予防のためにもカルシウムとビタミンDは大切な栄養素です。
このように、かまは少量で様々な栄養を効率的に摂取できる優れた食材です。ぜひ、毎日の食事に取り入れて、健康な体を維持しましょう。
栄養素 | 効能 |
---|---|
良質なたんぱく質 | 筋肉、臓器、皮膚、髪、爪など体のあらゆる組織を作る重要な栄養素 |
DHA, EPAなどの不飽和脂肪酸 |
|
カルシウム、ビタミンD |
|
かまの下ごしらえ
かまをより美味しくいただくためには、下ごしらえが肝心です。下ごしらえを丁寧に行うことで、生臭さを抑え、かま本来の旨味を存分に引き出すことができます。
まず、かまを流水で丁寧に洗いましょう。特に、表面に付着している血合いや鱗は、臭みの原因となるため、指先を使って丁寧に洗い流してください。骨の隙間にも汚れが溜まりやすいので、入念にチェックしましょう。
洗い終えたら、清潔な布巾や調理用の紙で水気をしっかりと拭き取ります。水気が残っていると、臭みが残ったり、味が薄まったりする原因になります。
次に、臭み消しのために塩を振ります。かま全体に軽く塩を振り、5分ほど置いてから、再度流水で洗い流します。このひと手間で、驚くほど臭みが軽減されます。
煮付けにする場合は、霜降りという下ごしらえがおすすめです。鍋に湯を沸かし、かまをさっとくぐらせます。表面が白っぽく変わったらすぐに冷水に取り、冷まします。この作業により、余分な脂や臭みが抜け、身が引き締まり、煮崩れを防ぐ効果もあります。霜降りをすると、味がより上品に仕上がります。
これらの下ごしらえをきちんと行うことで、かま料理の美味しさが格段に向上します。少しの手間をかけるだけで、料亭のような味わいを家庭でも楽しむことができるでしょう。
下ごしらえ | 手順 | 効果 |
---|---|---|
流水洗浄 | かまを流水で丁寧に洗い、血合いや鱗、骨の隙間の汚れを指先を使って洗い流す。 | 生臭さの原因となる血合いや鱗、汚れを除去する。 |
水気除去 | 清潔な布巾や調理用の紙で水気をしっかりと拭き取る。 | 臭みや味の薄まりを防ぐ。 |
塩振り | かま全体に軽く塩を振り、5分ほど置いてから再度流水で洗い流す。 | 臭みを軽減する。 |
霜降り(煮付けの場合) | 鍋に湯を沸かし、かまをさっとくぐらせ、表面が白っぽく変わったらすぐに冷水に取り、冷ます。 | 余分な脂や臭みを抜き、身を引き締め、煮崩れを防ぐ。味を上品に仕上げる。 |
かまの調理方法
かまは、魚のすり身を板状に成形した食品で、様々な調理方法で楽しむことができます。もっとも手軽で、かま本来の風味を味わえるのが塩焼きです。焼き網を使う場合は、焦げ付きを防ぐため、網に軽く油を塗っておきましょう。強火で短時間焼くのが、皮目をパリッとさせるコツです。フライパンで焼く場合は、中火でじっくりと両面に焼き色を付けます。素材そのものの味を堪能したい場合は、軽く塩を振るだけで十分です。お好みで、醤油や大根おろし、かぼすなどを添えても美味しくいただけます。
甘辛い味付けがお好みの方には、煮付けもおすすめです。鍋にかま、醤油、砂糖、みりん、酒、水を加え、落し蓋をして弱火でじっくりと煮込みます。味が染み込んだかまは、ご飯が進む一品です。煮汁にとろみをつける場合は、片栗粉でとろみをつけると良いでしょう。
その他にも、かまは様々な料理に活用できます。揚げ物にする場合は、一口大に切ったかまに衣を付けて揚げます。衣は、小麦粉、卵、パン粉の順に付けます。高温の油でカラッと揚げれば、外はサクサク、中はふっくらとした食感を楽しめます。また、炊き込みご飯にもおすすめです。米と一緒に、かま、醤油、酒、みりん、昆布などを加えて炊飯器で炊けば、かまの旨味がご飯全体に広がり、風味豊かな炊き込みご飯が完成します。
このように、調理方法によって異なる食感や風味を楽しめるのが、かまの魅力です。冷蔵庫に常備しておけば、おかずの一品として、またはお弁当のおかずとしても重宝します。様々な調理方法を試して、お好みの食べ方を見つけてみてください。
調理方法 | 説明 | ポイント |
---|---|---|
塩焼き | 魚のすり身を板状に成形したかまを焼く。 | 焼き網:軽く油を塗り、強火で短時間焼く。フライパン:中火でじっくり両面に焼き色をつける。塩、醤油、大根おろし、かぼすなどを添えてもよい。 |
煮付け | かまを醤油、砂糖、みりん、酒、水で煮込む。 | 落し蓋をして弱火でじっくり煮込む。とろみをつける場合は、片栗粉を使う。 |
揚げ物 | 一口大に切ったかまに衣を付けて揚げる。 | 衣は小麦粉、卵、パン粉の順につける。高温の油で揚げる。 |
炊き込みご飯 | 米と一緒に、かま、醤油、酒、みりん、昆布などを加えて炊く。 | かまの旨味がご飯全体に広がる。 |
かまを選ぶポイント
かまは魚の頭部と胴体をつなぐ部位で、旨味が凝縮されているため、様々な料理で楽しまれています。しかし、鮮度が落ちやすい部分でもあるため、新鮮なかまを選ぶことが重要です。
まず、色合いに注目しましょう。鮮度の良いかまは、皮の部分が明るく鮮やかな色をしています。例えば、鮭のかまであれば鮮やかな紅色、鯛のかまであれば淡い桃色です。全体的に艶があり、みずみずしいかも確認しましょう。くすんだ色合いで、乾燥しているものは避けましょう。
次に、身の厚みと弾力をチェックします。新鮮なかまは身がふっくらと盛り上がり、弾力があります。指で軽く押してみて、弾力を感じない、またはへこんだまま元に戻らないものは鮮度が落ちている可能性があります。
そして、エラと血合いの状態も重要なポイントです。エラは鮮やかな赤色で、血合いは透明感のある濃い赤色をしているのが新鮮な証拠です。エラが茶色っぽく変色していたり、血合いが黒ずんでいるものは避けましょう。
最後に、臭いで最終確認をします。新鮮なかまは磯の香りはしますが、生臭さはほとんどありません。鼻を近づけてみて、強い生臭さを感じたら、購入は控えましょう。スーパーなどで購入する際は、氷の上に置かれているなど、きちんと冷蔵保存されているかも確認することが大切です。
魚の種類によって、脂の量や味わいが異なります。脂の乗った濃厚な味が好みであれば、鰤や鮭のかまを選びましょう。反対に、淡白であっさりとした味が好みであれば、鯛や平目のかまがおすすめです。自分の好みに合ったかまを選ぶことで、より美味しく楽しめます。
項目 | チェックポイント |
---|---|
色合い | 明るく鮮やか、艶がありみずみずしい |
身の厚みと弾力 | ふっくらと盛り上がり、弾力がある |
エラと血合いの状態 | エラは鮮やかな赤色、血合いは透明感のある濃い赤色 |
臭い | 磯の香りはするが生臭さはない |
保存状態 | 氷の上などに置かれ、きちんと冷蔵保存されている |
かまの保存方法
かまぼこは、お祝いの席や普段の食卓にも並ぶ機会が多く、風味豊かな練り物です。しかし、魚のすり身から作られているため、鮮度が落ちやすい食材でもあります。買ってきたかまぼこを美味しくいただくためには、適切な保存方法を知ることが大切です。
まず、かまぼこを買ってきたら、出来るだけ早く食べるのが一番です。買ったその日のうちに食べきれるのが理想的です。すぐに食べられない場合は、冷蔵もしくは冷凍で保存しましょう。
冷蔵保存する際は、乾燥を防ぐことが重要です。かまぼこの表面が乾いてしまうと、風味が損なわれ、固くなってしまいます。まず、かまぼこを清潔な布巾やキッチンペーパーで優しく包みます。次に、密閉できる容器に移し、冷蔵庫のチルド室で保存します。チルド室は温度変化が少ないため、かまぼこの鮮度を保つのに適しています。冷蔵保存した場合、2日以内には食べきるようにしましょう。
冷凍保存する場合は、より長期間の保存が可能です。かまぼこを一切れずつラップでぴっちりと包みます。空気に触れる面積を少なくすることで、冷凍焼けを防ぎ、風味を保つことができます。ラップで包んだかまぼこを、さらにフリーザーバッグに入れます。フリーザーバッグの中の空気を出来るだけ抜いてから密閉することで、冷凍焼けをより効果的に防ぐことができます。冷凍保存した場合、約1ヶ月保存可能です。
冷凍したかまぼこを解凍する際は、冷蔵庫に移してゆっくりと解凍するのがおすすめです。時間をかけて解凍することで、かまぼこの組織が壊れにくく、風味を損ないません。急いで解凍したい場合は、流水解凍も可能です。流水解凍する際は、かまぼこが直接水に触れないように、フリーザーバッグに入れたまま解凍しましょう。電子レンジでの解凍は、かまぼこの旨味が流れ出てしまい、食感が悪くなるため、避けるのが賢明です。
保存方法 | 手順 | 保存期間 | 解凍方法 |
---|---|---|---|
冷蔵 | 1. 布巾やキッチンペーパーで包む 2. 密閉容器に入れる 3. 冷蔵庫のチルド室で保存 |
2日以内 | – |
冷凍 | 1. 一切れずつラップで包む 2. フリーザーバッグに入れ、空気を抜いて密閉する |
約1ヶ月 | 1. 冷蔵庫でゆっくり解凍 2. 流水解凍 (フリーザーバッグに入れたまま) 3. 電子レンジ解凍は避ける |