キッチン収納の要、キャビネットを使いこなす
料理を知りたい
先生、「キャビネット」って食器棚のことですよね?キッチンで使われることが多い言葉ですか?
料理研究家
うん、食器棚もキャビネットの一種だね。キッチンでは収納戸棚全般を指すことが多いよ。システムキッチンだと、床に置くタイプの収納は「フロアキャビネット」、壁につけるタイプの収納は「ウォールキャビネット」って呼ぶんだ。
料理を知りたい
なるほど。じゃあ、キッチンの棚は全部キャビネットってことですか?
料理研究家
そうだよ。他にも、床から天井まである大きな収納は「トールキャビネット」って呼ぶし、洗面所にある鏡の後ろの収納も「ミラーキャビネット」って言うんだ。場所によって呼び方が変わることもあるけど、基本的には「収納棚」っていう意味だね。
キャビネットとは。
料理をする場所や台所で使われる「キャビネット」という言葉について説明します。普段は、戸棚や飾り棚、書類を入れる箱などを指しますが、台所では、物をしまう戸棚のことを指します。システムキッチンと呼ばれる近代的な台所では、作業台を支えている部分を「床キャビネット」、壁に付ける吊り戸棚を「壁キャビネット」と呼びます。また、床から天井までの空間をうまく使った「背の高いキャビネット」もあります。洗面台では、鏡の部分にある収納を「鏡キャビネット」、本体の横に設置されたものを「横キャビネット」と呼びます。
キッチンの収納とキャビネット
台所は、調理道具や食器、食材など、様々な物をしまう場所です。限られた空間をうまく使うためには、収納の工夫が欠かせません。そこで大切な役割を持つのが棚です。棚は、台所における主要な収納家具であり、その種類や置き方によって台所の使い勝手は大きく変わります。使い勝手の良い台所を実現するためには、棚の種類や特徴を理解し、自分の必要に合った棚を選ぶことが大切です。
まず、棚の種類についてですが、大きく分けて壁付け型と床置き型があります。壁付け型の棚は、壁面に固定して設置するタイプで、空間を立体的に活用できるのが利点です。吊り戸棚とも呼ばれ、上部の空間を有効に使えるため、限られたスペースでも収納力を増やすことができます。ただし、高い位置にあるため、背の低い人には使いにくい場合もあります。一方、床置き型の棚は、床に置いて使用するタイプで、安定感があり、重い物でも安心して収納できます。食器棚や食品庫として使われることが多く、収納力も高いのが特徴です。腰をかがめずに物を取り出せるため、体に負担がかかりにくいというメリットもあります。
棚の素材も重要な要素です。木材は温かみのある雰囲気を演出し、耐久性も高いですが、水に弱いため、こまめな手入れが必要です。ステンレスは清潔感があり、水や汚れに強いため、お手入れが簡単です。しかし、冷たい印象を与えてしまうこともあります。それぞれの素材の特徴を理解し、台所の雰囲気や自分の好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
棚を選ぶ際には、収納したい物の量や種類も考慮する必要があります。例えば、食器をたくさん収納したい場合は、棚板の位置を調整できる可動式の棚が便利です。また、食品庫として使う場合は、通気性の良い棚を選ぶことで、食品を湿気から守ることができます。さらに、棚の奥行きも重要です。奥行きが深すぎると奥の物が取り出しにくくなってしまうため、収納する物のサイズに合わせて適切な奥行きを選びましょう。
使い勝手の良い台所を作るためには、棚の種類や素材、収納したい物に合わせて最適な棚を選ぶことが大切です。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自分の必要に合った棚を選び、快適な調理空間を作りましょう。
種類 | 設置方法 | メリット | デメリット | 用途 |
---|---|---|---|---|
壁付け型 (吊り戸棚) | 壁面固定 | 空間を立体的に活用できる、限られたスペースでも収納力UP | 背の低い人には使いにくい場合もある | 様々な物の収納 |
床置き型 | 床置き | 安定感、重い物を収納可能、収納力が高い、体に負担が少ない | – | 食器棚、食品庫 |
素材 | メリット | デメリット |
---|---|---|
木材 | 温かみのある雰囲気、耐久性が高い | 水に弱い、こまめな手入れが必要 |
ステンレス | 清潔感、水や汚れに強い、お手入れ簡単 | 冷たい印象 |
収納したいもの | 適切な棚 |
---|---|
食器 | 棚板の位置を調整できる可動式の棚 |
食品 | 通気性の良い棚 |
キャビネットの種類
台所の収納家具としてなくてはならないのがキャビネットです。 大きさや設置場所によって種類が異なり、それぞれに役割があります。主な種類としては、床置き型、壁掛け型、背高型の3つが挙げられます。
床置き型は、文字通り床に置くタイプのキャビネットです。 しっかりとした土台の上に設置されるため、重い鍋やフライパン、毎日使う食器などを収納するのに最適です。上に作業台を設置すれば、調理スペースも確保できます。引き出し式や開き戸式など様々な種類があり、収納物に合わせて最適なタイプを選ぶことができます。奥行きや高さも様々なので、台所の広さや使う人の身長に合わせて選ぶと良いでしょう。
壁掛け型は、壁面に設置するタイプのキャビネットです。 吊り戸棚とも呼ばれています。床置き型の上に設置することで、デッドスペースになりがちな上部の空間を有効活用できます。比較的軽いもの、例えばよく使う食器やグラス、調味料などを収納するのに向いています。地震の際は落下する危険性があるので、耐震ラッチの有無も確認しておきましょう。
背高型は、床から天井まで届く大型のキャビネットです。 その名の通り背が高いので、収納力は抜群です。食品のストックや調理器具はもちろん、冷蔵庫やオーブンレンジなどの家電を組み込むこともできます。キッチン全体の収納力を大きく向上させ、すっきりとした印象を与えます。開き戸式だけでなく、引き出し式もあります。奥にしまったものが取り出しやすい引き出し式は、使い勝手が良いでしょう。
これらのキャビネットを用途や目的に合わせて組み合わせることで、限られた空間でも効率よく収納スペースを確保することができます。 キッチンを使いやすく整理整頓し、快適な調理空間を作る上で、キャビネット選びは重要なポイントです。
種類 | 特徴 | 用途 | その他 |
---|---|---|---|
床置き型 | 床に置くタイプ。土台がしっかりしている。 | 重い鍋、フライパン、毎日使う食器 | 作業台を設置可能。引き出し式、開き戸式など種類が豊富。高さ、奥行きも様々。 |
壁掛け型 | 壁面に設置するタイプ(吊り戸棚)。 | 軽いもの、よく使う食器、グラス、調味料 | デッドスペース活用。耐震ラッチの確認が必要。 |
背高型 | 床から天井まで届く大型。 | 食品ストック、調理器具、家電(冷蔵庫、オーブンレンジなど) | 収納力抜群。開き戸式、引き出し式。 |
キャビネットの素材
台所の収納棚を作る材料には、実に様々な種類があります。大きく分けると木材、ステンレス、メラミン化粧板などが代表的ですが、それぞれに長所と短所があるので、よく考えて選びましょう。
まず、木材について見ていきましょう。木材は、木の温もりを感じさせる優しい雰囲気と、高級感を持ち合わせた魅力的な材料です。落ち着いた雰囲気の台所を作りたい方にはぴったりでしょう。しかし、木材は水や湿気に弱いという大きな欠点があります。濡れたまま放置すると、シミになったり、腐ってしまうこともあります。そのため、こまめな拭き掃除や、定期的な油塗りなどのお手入れが欠かせません。手間を惜しまず、大切に使い続けられる方に向いていると言えるでしょう。
次に、ステンレスを見ていきましょう。ステンレスは、木材とは対照的に、高い耐久性と清潔感を兼ね備えた材料です。サビにくく、水や汚れにも強いので、いつも清潔な状態を保ちたい方には最適です。また、熱にも強いので、コンロの近くにも安心して設置できます。ただし、ステンレスは他の材料に比べて価格が高めです。初期費用を抑えたい方には少し負担が大きいかもしれません。また、指跡や水垢が目立ちやすいという点も考慮に入れておきましょう。
最後に、メラミン化粧板についてです。メラミン化粧板は、薄い板にメラミン樹脂を含浸させたもので、水や汚れに強く、お手入れが非常に簡単です。表面が硬いため、傷がつきにくいのも嬉しい点です。さらに、様々な色や柄のものが豊富なので、好みに合わせて自由に選べます。木材のような木目調のデザインや、大理石のような高級感のあるデザインも可能です。価格も比較的お手頃なので、費用を抑えたい方にもおすすめです。ただし、強い衝撃を与えると欠けてしまう場合があるので、注意が必要です。
このように、収納棚の材料にはそれぞれ異なる特徴があります。ご自身の台所の雰囲気や使い方、お手入れにかける時間などをよく考えて、最適な材料を選びましょう。
材料 | 長所 | 短所 | 備考 |
---|---|---|---|
木材 | 木の温もり、高級感 | 水・湿気に弱い、お手入れに手間がかかる | 落ち着いた雰囲気の台所に最適 |
ステンレス | 耐久性が高い、清潔感がある、熱に強い | 価格が高め、指跡や水垢が目立ちやすい | いつも清潔に保ちたい方に最適 |
メラミン化粧板 | 水・汚れに強い、お手入れ簡単、傷つきにくい、種類豊富、価格お手頃 | 強い衝撃に弱い | 費用を抑えたい方におすすめ |
キャビネット選びのポイント
調理場を彩る収納家具選びは、新築や模様替えで頭を悩ませる方が多いのではないでしょうか。使い勝手の良い調理場を作るには、収納家具選びが肝心です。どのような点に注意すれば、満足のいく収納家具を選べるのでしょうか。ポイントは、収納力、使い勝手、見た目、値段の四つです。
まず、収納力は家族の人数や料理のスタイルによって大きく変わります。大家族や、食材をたくさん買い置きする方は、大容量の収納家具を選ぶと良いでしょう。反対に、一人暮らしや、外食が多い方は、コンパクトな収納家具で十分です。作り置きをよくする方は、保存容器を収納しやすい棚や引き出しがあるかどうかも確認しましょう。また、食器の種類や量に合わせて、棚の高さや奥行きを調節できるかも重要です。
使い勝手に関わる部分では、引き出しの滑らかさ、奥まで見渡せるか、物の出し入れのしやすさが大切です。レールがしっかりしていて、スムーズに開閉できるか、奥の物まで取り出しやすいかを確認しましょう。棚板の位置を変えられる可動式だと、収納物に合わせて高さを調節でき便利です。また、頻繁に使う調味料や調理器具は、腰の高さの場所に収納できるかも確認しておきましょう。かがんだり、背伸びしたりせずに取り出せると、調理中の動きがスムーズになります。
収納家具の見た目は、調理場全体の雰囲気を左右する重要な要素です。調理場の広さや他の家具とのバランスを考えて、色や形、素材を選びましょう。木の温もりを感じられる素材や、清潔感のある白い素材など、様々な種類があります。扉の形状も、開き戸、引き戸、観音開きなど、様々なタイプがあるので、調理場の使い勝手に合わせて選びましょう。取っ手のデザインも、全体の雰囲気に影響を与えるので、細部まで気を配りましょう。
最後に値段ですが、素材や機能によって大きく異なります。予算に合わせて、優先順位を決めながら選びましょう。例えば、扉の素材は、天然木、人工木、金属など様々な種類があり、それぞれ価格が異なります。機能面では、ソフトクローズ機能や耐震ラッチなど、便利な機能が追加されるほど価格が高くなる傾向があります。予算と相談しながら、必要な機能を絞り込み、最適な収納家具を選びましょう。
ポイント | 詳細 |
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収納力 |
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使い勝手 |
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見た目 |
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値段 |
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キャビネットの配置
調理場における棚の配置は、作業の流れに大きな影響を与えます。棚の配置次第で、調理器具や食器、食材などを無駄なく取り出せるかどうかが決まり、作業全体の効率にも関わってきます。そのため、作業の流れを念頭に置いて棚を配置することが肝心です。洗い場、加熱調理場、冷却保存場を結ぶ動線を意識し、それぞれの場所に必要な物を収納できる棚を配置することで、無駄な動きを減らし、作業効率を高めることができます。
例えば、洗い場の近くには、食器や調理器具、洗剤などを収納する棚を配置すると便利です。加熱調理場の近くには、鍋やフライパン、調味料などを収納する棚があると、調理中にスムーズに物を取り出せます。冷却保存場の近くには、食材や保存容器などを収納する棚を配置すると、食材の出し入れが楽になります。
棚の高さも重要な要素です。毎日使う物や頻繁に使う物は、腰から目の高さまでの使いやすい場所に配置しましょう。これにより、スムーズに物を取り出すことができ、作業効率も向上します。反対に、滅多に使わない物や季節の物は、高い場所に収納しても構いません。踏み台を使う必要がある場合もありますが、限られた調理場の空間を最大限に活用できます。
棚の種類も作業効率に影響します。引き出し式の棚は奥にしまった物でも簡単に取り出せるので、調理器具や食器の収納に便利です。開き戸式の棚は、中に何が入っているか一目で確認できるので、調味料や乾物などの収納に向いています。また、吊り戸棚は、調理場の空間を有効活用できるので、使用頻度の低い物の収納に役立ちます。それぞれの棚の特徴を理解し、収納する物に合わせて使い分けることが大切です。
このように、棚の配置や高さ、種類を工夫することで、調理場の作業効率を格段に向上させることができます。使いやすい調理場を作るためには、自分自身の作業の流れや収納する物の量、種類などを考慮し、最適な棚配置を見つけ出すことが重要です。
要素 | ポイント | 具体例 |
---|---|---|
棚の配置 | 作業の流れを意識し、洗い場、加熱調理場、冷却保存場を結ぶ動線上に必要な物を収納 | 洗い場の近くに食器/調理器具/洗剤、加熱調理場の近くに鍋/フライパン/調味料、冷却保存場の近くに食材/保存容器 |
棚の高さ | 使用頻度が高い物は腰から目の高さに、低い物は高い場所に収納 | 毎日使う調理器具は使いやすい高さに、滅多に使わない物は高い場所に収納 |
棚の種類 | 種類によって収納する物を選ぶ | 引き出し式:調理器具/食器、開き戸式:調味料/乾物、吊り戸棚:使用頻度の低い物 |
お手入れ方法
台所の戸棚を長く美しく保つ秘訣は、毎日の心遣いにかかっています。汚れに気づいたら、ためらわずにすぐさま拭き取りましょう。少しの水滴や飛び散った調味料、調理中の油煙など、ささいな汚れも見逃さないことが大切です。放置すると、頑固な汚れとなり、落とすのに苦労するだけでなく、戸棚の表面を傷める原因にもなります。
水拭きで汚れを落とした後は、必ず乾いた布で水気を丁寧に拭き取りましょう。濡れたままにしておくと、湿気によって戸棚が傷んだり、カビが発生する可能性があります。特に、木製の戸棚は水分に弱いため、水気が残らないようにしっかりと拭き取ることが重要です。
材質によっては、特別な洗浄液が必要となる場合があります。例えば、光沢のある塗装が施された戸棚には、研磨剤入りの洗剤は避け、専用の洗浄液を使用することで、表面の輝きを保ち、傷を防ぐことができます。また、ステンレス製の戸棚には、ステンレス専用の洗浄液を用いることで、より美しい状態を長く保つことができます。使用する前に、戸棚の取扱説明書をよく読んで、適切な洗浄液を選び、正しい方法でお手入れを行いましょう。
毎日のちょっとした拭き掃除に加え、定期的に念入りなお手入れを行うことで、戸棚の寿命を延ばし、美しい状態を保つことができます。月に一度程度、戸棚の中身を全て出して、棚板や内側も丁寧に掃除しましょう。普段手の届きにくい場所まで掃除することで、清潔さを保ち、害虫の発生も防ぐことができます。正しいお手入れを続けることで、大切な戸棚を長く愛用することができます。
お手入れ | 目的 | 頻度 |
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汚れに気づいたらすぐ拭き取る(水滴、調味料、油煙など) | 頑固な汚れ、戸棚の傷みを防ぐ | 毎日 |
水拭き後、乾拭き | 湿気による傷み、カビを防ぐ | 毎日 |
材質に合った洗浄液を使用(研磨剤入りの洗剤は避ける) | 輝きを保ち、傷を防ぐ | 汚れに応じて |
戸棚の中身を全て出し、棚板や内側も掃除 | 清潔さを保ち、害虫発生を防ぐ | 月1回程度 |