料理の基本、ルーを使いこなそう

料理の基本、ルーを使いこなそう

料理を知りたい

先生、ルーって何ですか?よくレシピで見かけるんですけど…

料理研究家

ルーはね、バターと小麦粉を弱火でじっくり混ぜながら加熱したものだよ。とろみをつけるためにスープやソースに入れるんだ。

料理を知りたい

バターと小麦粉だけですか?加熱するととろみがつくんですか?

料理研究家

そうだよ。加熱することで小麦粉に含まれるでんぷんが糊化して、とろみがつくんだ。作る料理によって、白っぽいルーと茶色っぽいルーがあるんだよ。

ルーとは。

バターと小麦粉を弱火でじっくり混ぜながら加熱して作る『ルー』について。これは、スープやソースにとろみをつけるときに使います。どんな料理に使うかによって、白いルーと茶色いルーがあります。

ルーとは

ルーとは

とろみ付けの基本、ルーとは西洋料理でとろみを出すために欠かせない調理材料です。小麦粉とバターを同じ分量で混ぜ合わせ、弱火でじっくりと火を通すことで作られます。この加熱時間と温度によって、ルーの色は白、クリーム色、茶色と変化し、それぞれに異なる風味ととろみ加減が生まれます。

白いルーは、加熱時間が短く、小麦粉本来の風味がほんのり残ります。とろみは比較的弱く、シチューやホワイトソースといった、色の薄い料理によく合います。ホワイトソースを作る際は、牛乳を少しずつ加えながら混ぜ合わせ、なめらかに仕上げることが大切です。牛乳を一度に加えると、ダマになりやすいので注意が必要です。

クリーム色のルーは、白いルーよりも加熱時間が長く、バターの香りが引き立ちます。とろみも中程度で、クリームシチューやグラタンなど、やや濃い色の料理に適しています。

茶色のルーは、さらに加熱を進めたもので、香ばしい風味が特徴です。とろみも最も強く、ビーフシチューやカレーなどの濃い色の料理に用いられます。茶色のルーを作る際は、焦げ付きやすいので、絶えず木べらなどで混ぜ続けることが重要です。焦げ付いてしまうと、苦味が出てしまい、料理全体の風味を損ねてしまいます。

ルーを作る際は、焦げ付きを防ぐため、火加減に注意し、常に混ぜ続けることが大切です。また、保存する場合は、冷ましてから密閉容器に入れ、冷蔵庫で保管します。一度にたくさん作るのではなく、必要な分量だけ作るのがおすすめです。市販の固形ルーも手軽で便利ですが、手作りルーは素材本来の風味を活かすことができ、料理の味をより一層引き立てます。ぜひ、色々な色のルーを作り、それぞれの風味の違いを楽しんでみてください。

ルーの色 加熱時間 風味 とろみ 適した料理
小麦粉本来の風味 シチュー、ホワイトソース
クリーム色 バターの香り クリームシチュー、グラタン
茶色 香ばしい風味 ビーフシチュー、カレー

ルーの種類

ルーの種類

とろみ付けに欠かせないルーは、小麦粉を油脂で加熱することで作られます。加熱時間によって色が変化し、白・黄・褐色の三種類に分けられます。それぞれのルーの特徴を詳しく見ていきましょう。

まず、白色のルーは、バターと小麦粉を混ぜ合わせ、焦げ付かないよう弱火でじっくりと加熱します。泡立て器などで絶えず混ぜながら、粉っぽさがなくなれば火を止めます。加熱時間は短く、ほんのりとした小麦の香りが特徴です。色は乳白色で、シチューやホワイトソースなど、白い色の料理に適しています。素材本来の味を活かしたい時にもおすすめです。

次に、黄色いルーは、白色のルーよりも少し長く加熱することで作られます。バターの香りが小麦粉に移り、風味が豊かになります。加熱することで小麦粉のでんぷんが変化し、とろみがつきやすくなります。色は淡い黄色で、クリームシチューやグラタン、カレーなど、黄色や薄い茶色の料理に合います

最後に、褐色のルーは、じっくりと時間をかけて加熱することで作られます。バターと小麦粉が褐色になり、香ばしい香りが漂います。焦げ付きやすいので、火加減に注意しながら、絶えず混ぜ続けることが大切です。色は濃い茶色で、ビーフシチューやカレー、デミグラスソースなど、濃い色の料理に最適です。じっくりと炒めた野菜や肉の旨味とよく合い、コクと深みを与えます。

どの色のルーを使うかは、作りたい料理の色合いや風味によって選びましょう。ルーの色によってとろみの強さや風味が変わるため、適切なルーを選ぶことで、より美味しい料理を作ることができます。

ルーの色 作り方 特徴 適した料理
白色 バターと小麦粉を弱火で加熱。焦げ付かないよう絶えず混ぜる。 ほんのりとした小麦の香り、乳白色。 シチュー、ホワイトソースなど白い色の料理。素材本来の味を活かしたい時。
黄色 白色のルーよりも少し長く加熱。 バターの香りが豊か、とろみがつきやすい、淡い黄色。 クリームシチュー、グラタン、カレーなど黄色や薄い茶色の料理。
褐色 じっくりと時間をかけて加熱。焦げ付かないよう絶えず混ぜる。 香ばしい香り、濃い茶色。 ビーフシチュー、カレー、デミグラスソースなど濃い色の料理。

ルーを使った料理

ルーを使った料理

とろりとした舌触りと、豊かな風味で料理を一段と美味しくしてくれるルー。家庭料理の強い味方であるルーは、様々な料理に活用できます。代表的なものとしては、シチュー、カレー、グラタン、クリームソースなどが挙げられます。

まずは、シチューやカレーです。ルーを加えることで、とろみがつき、コクと深みがプラスされます。野菜や肉の旨味が溶け込んだ煮込み料理に、ルーのコクが加わることで、より奥深い味わいへと変化します。小麦粉を炒めた香ばしい香りが食欲をそそり、一層美味しく感じられるでしょう。

次に、グラタンやクリームソースです。これらの料理では、ルーがベースとなって滑らかな食感と濃厚な味わいを生み出します。牛乳や生クリームとルーを合わせることで、とろりとした滑らかなソースが出来上がります。ホワイトソースを作るのが難しいと感じる方も、ルーを使うことで手軽に本格的なグラタンやクリームコロッケなどを楽しむことができます。

市販のルーは手軽で便利ですが、時間と心に余裕がある時は、手作りに挑戦してみるのも良いでしょう。バターと小麦粉を丁寧に炒め、牛乳を少しずつ加えていくことで、自分好みの味に仕上げることができます。スパイスやハーブを加えれば、さらに風味豊かなルーを作ることができます。

ルーを活用することで、家庭でも手軽に本格的な西洋料理を作ることができます。色々な料理に挑戦して、ルーの多様な魅力を体感してみてください。いつもの料理にルーを加えて、新しい美味しさを発見してみませんか?

料理の種類 ルーの役割・効果
シチュー、カレー とろみ付け、コクと深みの付与、野菜や肉の旨味とルーのコクの融合、食欲をそそる香り
グラタン、クリームソース 滑らかな食感と濃厚な味わいを生み出すベース、牛乳や生クリームと合わせてとろみのあるソースを作る
共通 市販品は手軽で便利、手作りも可能(バター、小麦粉、牛乳、スパイス、ハーブなどを使用)

ルー作りのコツ

ルー作りのコツ

とろりと滑らかで、料理に奥深いコクを与えるルー。家庭料理の定番として、様々な場面で活躍します。しかし、いざ作ろうとすると、ダマになったり、焦げてしまったりと、意外と難しいものです。そこで、誰でも失敗なく、美味しいルーを作れるコツをご紹介します。

まず、基本となるのはバターと小麦粉の分量です。バターと小麦粉は必ず同量ずつ使いましょう。小麦粉が多すぎると、とろみがつきにくく、粉っぽい仕上がりになってしまいます。逆に、バターが多すぎると、油っぽく、重たいルーになってしまいます。きちんと計量し、同量ずつ用意することが、成功への第一歩です。

材料を混ぜ合わせる際には、弱火でじっくりと加熱することが大切です。焦げ付きを防ぎ、小麦粉の風味を最大限に引き出すためには、弱火でじっくりと火を通すことが重要です。強火で加熱すると、あっという間に焦げてしまい、苦味がでてしまいます。焦げ付きはルーの味を損なうだけでなく、せっかくの香りも台無しにしてしまいます。ですから、焦げ付かないように、木べらなどで絶えず混ぜ続けましょう。鍋底に小麦粉がこびり付かないよう、丁寧に混ぜることが、なめらかなルーを作る秘訣です。

そして、ルーは作り置きせず、使う直前に作るのがおすすめです。作り置きしたルーは風味が落ちてしまい、せっかくの料理の味を台無しにしてしまう可能性があります。少しの手間ではありますが、使う直前に作ることで、風味豊かなルーを使った、より美味しい料理を楽しむことができます。

これらのコツを踏まえれば、誰でも簡単に、美味しいルーを作ることができます。とろけるチーズのような黄金色のルーは、それだけで食欲をそそります。ぜひ、ご家庭でも、手作りのルーで、料理の幅を広げてみてください。

ポイント 説明
バターと小麦粉の分量 バターと小麦粉は同量ずつ使う。小麦粉が多すぎるととろみがつきにくく粉っぽくなり、バターが多すぎると油っぽく重たくなる。
火加減 弱火でじっくりと加熱する。強火だと焦げ付きやすく、苦味が出てしまう。
混ぜ方 焦げ付かないように、木べらなどで絶えず混ぜ続ける。丁寧に混ぜることでなめらかになる。
作り置き ルーは作り置きせず、使う直前に作る。作り置きすると風味が落ちてしまう。

まとめ

まとめ

とろみ付けの要となるルーは、西洋料理で幅広く活用されています。温かい煮込み料理であるシチューやカレー、焼き上げたグラタンなど、様々な料理に欠かせない存在です。市販のルーも手軽で便利ですが、手作りすることで、さらに風味豊かな料理を楽しむことができます。

ルー作りは、バターと小麦粉というシンプルな材料から始まります。まず、鍋にバターを入れ、弱火でじっくりと溶かします。バターが完全に溶けたら、小麦粉を少しずつ加えながら、木べらなどでよく混ぜ合わせます。この時、ダマにならないように丁寧に混ぜることが大切です。小麦粉とバターが均一に混ざり合ったら、火加減を調整しながら加熱を続けます。

加熱時間によって、ルーの色と風味が変化していきます。加熱時間が短いと白色のルーになり、あっさりとした仕上がりになります。加熱時間を長くすると、徐々に黄色から褐色へと変化し、香ばしさとコクが深まります。白色のルーは、クリームシチューやホワイトソースなどの淡い色の料理に、褐色のルーは、ビーフシチューやカレーなどのこってりとした料理に適しています。

ルーの色が変わってきたら、焦げ付かないように特に注意深く火加減を調整する必要があります。焦げてしまうと苦味が出てしまい、せっかくの料理が台無しになってしまうため、木べらで絶えず混ぜ続け、鍋底に焦げ付かないように気を配りましょう。

こうして完成した手作りのルーは、市販のものとは比べ物にならないほどの豊かな風味と深いコクを与えてくれます。ルー作りのコツを掴めば、料理の幅が大きく広がり、様々なバリエーションを楽しむことができます。ぜひ、自宅でルー作りに挑戦し、手作りの美味しさを味わってみてください。

ルーの色 加熱時間 風味 適した料理
白色 短い あっさり クリームシチュー、ホワイトソース
黄色~褐色 長い 香ばしくコクが深い ビーフシチュー、カレー