余分な水分を取り除く技:エグテ

余分な水分を取り除く技:エグテ

料理を知りたい

先生、「水気を切る」っていう意味の『エグテ』って言葉、よくレシピで見かけるんですけど、具体的にどういうことをすればいいんですか?ただ水を捨てるのとは違うんですか?

料理研究家

良い質問ですね。確かに、ただ水を捨てるだけとは少し違います。『エグテ』は、食材に含まれる余分な水分や油をしっかりと取り除くことを意味します。例えば、茹でたパスタや野菜の水気を切ったり、揚げ物の油を切ったりする際に使います。

料理を知りたい

なるほど。でも、それってザルで水を切ったり、キッチンペーパーで油を拭き取ったりするのと同じではないんですか?

料理研究家

そう、ほとんどの場合、ザルやキッチンペーパーを使うことで『エグテ』ができます。重要なのは、余分な水分や油分をきちんと取り除くことで、味がぼやけたり、べちゃっとしたりするのを防ぐということです。だから、ただ水を切るだけでなく、しっかりと切る、もしくは拭き取る必要があるんです。

égoutterエグテとは。

「料理」や「台所」に関する言葉、『エグテ』について。エグテとは、料理の際に水気や油を切ったり、絞ったり、拭ったりすることです。

エグテとは

エグテとは

水気を切る油を切る。この一見簡単な作業に、フランス語で「エグテ」という奥深い調理用語が当てられています。料理の世界では、このエグテこそが食感や風味を左右する重要な技術とされています。

例えば、揚げ物。衣の表面はカリッと黄金色、中はふっくらとジューシーに仕上げたいものですが、衣に余分な油が残っていると、べちゃっとしてしまい、せっかくの美味しさが半減してしまいます。そこでエグテの出番です。揚げ網やキッチンペーパーを用いて丁寧に油を切ることで、理想的な食感を生み出せるのです。

また、野菜炒めを作る際にも、エグテは欠かせません。野菜、特に葉物野菜は、加熱すると水分が出て、水っぽくなってしまうことがあります。これを防ぐために、下ごべねとして野菜を塩もみし、しっかりと水気を絞っておくことが大切です。こうすることで、シャキッとした歯ごたえを保ちつつ、野菜本来の旨味を凝縮することができます。

ソース作りにおいても、エグテは重要な役割を果たします。例えば、煮詰めて作るソースの場合、水分量を調整することで、とろみ具合や風味の濃さを調節できます。焦げ付かないように注意深く煮詰め、丁度良い濃度に仕上げることで、料理全体の味を引き立てる、奥深い味わいのソースが完成します。

家庭料理からプロの厨房まで、エグテはあらゆる場面で活用される、まさに縁の下の力持ちと言えるでしょう。一見単純な作業ですが、丁寧に行うことで、素材本来の味を引き出し、料理の完成度を格段に向上させることができます。毎日の献立に、ぜひエグテの技術を取り入れて、より一層美味しい料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。

料理の種類 エグテの効果 具体的な方法
揚げ物 衣をカリッと、中はジューシーに仕上げる 揚げ網やキッチンペーパーで油を切る
野菜炒め 野菜の水っぽさを防ぎ、シャキッとした歯ごたえと旨味を凝縮する 塩もみして水気を絞る
ソース作り とろみ具合や風味の濃さを調整する 煮詰めて水分量を調整する

様々な方法

様々な方法

食べ物の水分や油分を取り除く作業は、料理の出来栄えを左右する大切な工程です。一口に水分や油分を取り除くと言っても、食材や料理の種類、そして目指す仕上がりによって、様々な方法があります。最適な方法を選ぶことで、食感や風味を最大限に引き出すことができるのです。

最も一般的な方法は、ざるを使うことです。茹でた麺類や野菜などは、ざるに上げて軽く振ることで、余分な水分を落とすことができます。ざるは網目の大きさも様々なので、食材の大きさに合わせて選ぶと良いでしょう。例えば、細かい網目のざるは、米を研ぐ時にも役立ちます。

揚げ物をカラッと仕上げたい時は、網がおすすめです。揚げ終わった食材を網に乗せれば、余分な油が自然に落ちていきます。網の下にバットや皿を置いておくと、油が飛び散らずに便利です。また、キッチンペーパーを使うのも良いでしょう。油をたくさん吸収してくれるので、揚げ物の衣をサクサクに保つことができます。食材をキッチンペーパーで包んで軽く押さえれば、さらにしっかりと油分を取り除くことができます。

葉物野菜などの水切りには、専用の回転式水切り器が便利です。ハンドルを回すと、遠心力で野菜の水分が飛び、あっという間に水切りができます。サラダなど、生で食べる野菜は、シャキッとした食感が大切です。水切りをしっかり行うことで、ドレッシングが水っぽくなるのも防ぎます。

豆腐の水切りをする場合は、重石を使うのが一般的です。豆腐の上に重石を乗せてしばらく置いておくことで、余分な水分が抜け、味が染み込みやすくなります。また、キッチンペーパーで豆腐を包んで電子レンジで加熱する方法もあります。短時間で水切りができるので、忙しい時に便利です。

このように、食材や調理法によって様々な水切りの方法があります。それぞれの特性を理解し、適切な方法を選ぶことで、料理をより美味しく仕上げることができるでしょう。

食材/料理 目的 方法 補足
茹でた麺類、野菜 余分な水分除去 ざる 食材の大きさに合わせて網目の大きさを選ぶ
研ぐ 細かい網目のざる
揚げ物 油切り、衣をサクサクに 網、キッチンペーパー 網の下にバットや皿を置く。キッチンペーパーで包んで押さえると効果的
葉物野菜 水切り、シャキッとした食感 回転式水切り器 ドレッシングの水っぽさを防ぐ
豆腐 水切り、味を染み込みやすくする 重石、キッチンペーパー+電子レンジ 電子レンジは時短に水切りできる

食感と風味への影響

食感と風味への影響

料理を作る上で、水気を切るという作業は、完成した料理の食感と味に大きな影響を与えます。この一見単純な作業が、実は奥深く、様々な場面で重要な役割を担っています。

例えば、揚げ物を考えてみましょう。衣をまとわせた食材を高温の油で揚げる際、食材表面の水分が急速に蒸発することで、あの香ばしい匂いサクサクとした食感が生まれます。もし食材に余分な水分が残っていると、油の温度が下がり、衣がべとべとしてしまい、せっかくの食感が失われてしまいます。そのため、揚げる前に食材の水気を丁寧に拭き取ったり、片栗粉などをまぶして余分な水分を吸い取ったりすることが大切です。

炒め物を作る際にも、水気は大きな影響を与えます。例えば、野菜炒めを作る際に、洗った野菜の水気が残っていると、フライパンの温度が下がり、野菜がしんなりとした食感になりがちです。また、野菜から出た水分が調味料を薄めてしまい、味がぼやけてしまうこともあります。そのため、野菜を切った後は、ざるに上げて水気を切ったり、布巾で丁寧に拭き取ったりすることが重要です。シャキシャキとした食感と野菜本来の味を楽しむためには、このひと手間が欠かせません。

一方で、煮物では、水気を切る作業が素材の旨味を凝縮させる効果があります。例えば、大根や里芋などの根菜を煮る場合、下茹でした後に水気を切ることで、素材の甘みや風味が凝縮され、より深い味わいになります。また、余分な水分を取り除くことで、味が染み込みやすくなるという利点もあります。

このように、水気を切るという作業は、料理の種類や食材によって、その方法や目的が異なります。それぞれの料理に合った適切な方法で水気を切ることで、食材本来の持ち味を最大限に引き出し、食感と風味豊かな料理に仕上げることができます。

料理の種類 水気を切る目的 効果
揚げ物 食材表面の余分な水分を除去 ・油の温度低下を防ぎ、サクサクとした食感を実現
香ばしい匂いを引き出す
炒め物 野菜の余分な水分を除去 ・フライパンの温度低下を防ぎ、シャキシャキとした食感を実現
野菜本来の味を引き出す
調味料の薄まりを防ぐ
煮物 下茹でした後の余分な水分を除去 素材の旨味を凝縮
・味を染み込みやすくする

応用例

応用例

様々な料理において、水切りや油切りといった工程は、最終的な出来栄えを左右する重要な役割を担っています。この工程を「エグテ」と呼ぶと仮定し、具体的な応用例を見ていきましょう。

まず、揚げ物です。天ぷらや唐揚げ、フライドポテトなど、衣をまとわせて油で揚げる料理では、揚げ終わった後にしっかりと油を切ることが大切です。油切りが不十分だと、衣がべちゃっとしてしまい、せっかくのサクッとした食感が失われてしまいます。余分な油を切ることで、衣の軽やかさを保ち、見た目も美しく仕上がります

次に、茹で物です。パスタやそうめん、野菜などを茹でた後も、水切りは欠かせません。茹で上がった食材には、茹で汁がたっぷり含まれています。この水分をしっかりと切らないと、ソースやたれが薄まってしまい、味がぼやけてしまいます。また、水っぽくなってしまい、食感も悪くなってしまいます。しっかりと水気を切ることで、ソースがよく絡み、風味豊かな料理に仕上がります。

さらに、炒め物です。野菜炒めを作る際にも、水切りは重要です。野菜を切ると、断面から水分が出てきます。この水分を切らずに炒めると、野菜がべちゃっとなってしまい、シャキッとした食感が損なわれてしまいます。また、余分な水分によって、調味料が薄まり、味がぼやけてしまう原因にもなります。野菜を炒める前に、キッチンペーパーなどで軽く水気を押さえることで、シャキッとした歯ごたえと、調味料の味がしっかりと染み込んだ美味しい炒め物を作ることができます。

豆腐を使った料理でも、水切りは重要な工程です。豆腐は水分を多く含んでいるため、水切りをせずに調理すると、味が薄まってしまい、食感も崩れやすくなります。しっかりと水切りをすることで、味が凝縮され、食感も良くなり、様々な料理に活用することができます。

このように、「エグテ」は、様々な料理において、食感や味を左右する重要な工程です。適切な方法でエグテを行うことで、より美味しく、見た目も美しい料理を作ることができます。

料理の種類 エグテ(水切り・油切り)の効果
揚げ物(天ぷら、唐揚げ、フライドポテトなど) 余分な油を切ることで、衣の軽やかさを保ち、サクッとした食感を維持し、見た目も美しく仕上げる。
茹で物(パスタ、そうめん、野菜など) ソースやたれが薄まるのを防ぎ、風味を豊かにし、水っぽくならず食感を良くする。
炒め物(野菜炒めなど) 野菜のシャキッとした食感を保ち、調味料の味をしっかりと染み込ませる。
豆腐料理 味が凝縮され、食感が良くなる。

まとめ

まとめ

料理を美味しく仕上げるための大切な技、余分な水分や油を取り除くこと。一見、手間がかかり、地味な作業に思えるかもしれませんが、この一手間が料理の出来栄えを大きく左右します。これを怠ると、せっかくの素材の持ち味を十分に活かせないばかりか、仕上がりの見た目も悪くなってしまいます。

例えば、野菜を炒め物に使うとき。水分が残っていると、べちゃっとした仕上がりになり、食感も悪くなります。また、野菜本来の甘みやうまみも薄れてしまいます。しかし、しっかりと水分を拭き取れば、シャキッとした食感になり、加熱による焦げ付きも防ぐことができます。さらに、調味料が素材によく絡み、味がしっかりと染み込むため、野菜本来の美味しさを引き出すことができます。

揚げ物をするときにも、この作業は重要です。食材に水分が残っていると、油が跳ねたり、温度が下がったりして、カラッと揚がりません。衣が剥がれやすくなり、見た目も悪くなってしまいます。肉や魚を揚げる際も、表面の水分を丁寧に拭き取ることで、衣がしっかりと付き、美しいきつね色に揚げ上がります。

また、煮物を作る際にも、素材から出る灰汁やアクをこまめに取り除くことで、煮汁が濁らず、澄んだ美しい仕上がりになります。雑味のない、素材本来の風味を活かした上品な味わいを楽しむことができます。

このように、一手間かけるだけで、料理の食感、風味、見た目が格段に向上します。家庭料理でも、この作業を意識することで、いつもの料理がより美味しく、美しくなるはずです。ぜひ、日々の料理に取り入れて、その効果を実感してみてください。

料理の種類 水分/油除去の効果 具体的なメリット
炒め物 余分な水分の除去 シャキッとした食感、焦げ付き防止、調味料が絡みやすい、野菜本来の美味しさを引き出す
揚げ物 食材の水分除去 油跳ね防止、カラッと揚がる、衣剥がれ防止、美しいきつね色
煮物 灰汁やアクの除去 煮汁が濁らない、澄んだ美しい仕上がり、雑味のない風味、素材本来の風味を引き出す